“本気すぎるコスプレ市職員” 井上純子さん 活動への思いを語る

「コスプレを通じて地域を盛り上げたい」と話す井上さん=北九州市内

 28日に県美術館である「長崎サブカルトーク」に出演する北九州市職員でコスプレイヤー、井上純子さん。同市の公式キャラクター「バナナ姫ルナ」に扮(ふん)し、市内外のイベントで観光PRを展開。“本気すぎるコスプレ市職員”として地元新聞に取り上げられ、テレビ番組にも出演するなど全国的に注目を浴びている。活動内容やコスプレへの思いなどを聞いた。

▼バナナ姫ルナとは。
 北九州市門司港発祥の「バナナのたたき売り」を観光PRにつなげるためデザインされた公式キャラクター。「門司港のバナナの素晴らしさを伝えるために誕生したバナナの妖精」という設定です。

▼コスプレを始めたきっかけは。
 元々、人前に立つことが好きで、同市小倉で毎年開いているハロウィーンイベントの仮装コンテストでは、2015年にグランプリをいただきました。当時は観光課に勤務。市がサブカルチャーやポップカルチャーのコンテンツでまちおこしをしており、16年7月からバナナ姫ルナのコスプレで観光PRの業務を行うことになりました。

▼業務内容は。
 他県でのイベントで観光パンフレットの配布などが主でした。それでも市職員がコスプレをして観光PRをするのが珍しいということで注目を浴び、いろんなメディアから取材を受けるようになりました。

▼18年3月に一度引退、その半年後に活動を再開した。理由は。
 実名などを明かしてコスプレをしていたため、ネットの掲示板などで個人情報が話題になったりしました。実生活への悪影響が懸念されたほか、知名度が上がり仕事と家庭の両立が難しくなってきたのも引退の大きな理由。しかし、「活動を続けてほしい」との声を多くの市民からいただき、もう一度やってみようという気持ちになりました。

▼現在は観光課を離れ、ボランティアで活動中。
 バナナ姫に変身することで、普段とちがう自分になれる楽しみもあります。今後も北九州市を広くPRするために役立ちたいと思います。


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