京都市のアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで7月18日に起きた放火火災。京都を拠点にクオリティーの高い作品を制作してきた同社は海外でもよく知られた存在だ。海外メディアは日本の報道を引用して速報、人気アニメ「けいおん!」などを手掛けた会社などと伝えた。SNSでは犠牲者を悼んで「痛切な思いです」といった書き込みが相次いだ。「Kyoto Animation」や「KyoAni(京アニ)」がトレンドに。中国国営メディアも速報。短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」では「泣きました。大好きな京アニです。無事でいてください」などの言葉が書き込まれた。
火災の発生当初、アニメ映画「君の名は。」「天気の子」で知られる新海誠監督が「京都アニメーションの皆さま、どうかどうかご無事で」とツイッターに書き込むと、10万超の利用者がリツィートなどした。
【スタジオ付近の消防隊員】
【噴き出す炎と煙】
【懸命な消火作業】
【現場地図】
【黒く焦げた壁】
【負傷者を手当てする救急隊員ら】
【京都アニメーション】京都府宇治市に本社を置く1981年創業のアニメ制作会社で、同市と京都市にスタジオを構える。東京を中心とするアニメ業界の中で京都から作品の発信を続けるユニークな会社として知られる。2000年代に10代の若者が登場するテレビアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」「けいおん!」などが次々に大ヒット。若者の日常生活のリアルな描写、実写のような美しい背景といった質の高い作画技術などで、国内外のアニメファンの人気が高く「京アニクオリティー」と呼ばれる評価を確立した。京都をはじめ地方を舞台にした作品も多く、ファンがゆかりの場所を訪ねる「聖地巡礼」ブームの火付け役ともなった。
(構成/共同通信=柴田友明)