農地作付け ドローンで確認 空撮画像をAIが解析 コスト削減目指す

五島市「ドローンi-Landプロジェクト」

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実証事業に使う固定翼型ドローンについて説明する委託業者の担当者。パソコン上の空撮画像では、麦が植えられた農地をAIが自動で判別し、赤く色付けしている=五島市内

 長崎県五島市が取り組む「ドローンi-Landプロジェクト」の一環で、農地の作付け確認業務を効率化する実証事業が進んでいる。従来は市職員が目視で確認していた作業を、ドローンの空撮画像を基に人工知能(AI)が作付け状況を自動で解析するシステムに置き換えることで、作業にかかる人員や日数の削減を目指す。2021年度以降の実用化が目標という。
 市は毎年、国の事業の一環で水稲や麦、牧草などの作付け状況を調査。現在は複数の職員が農地を訪れ、営農計画書と実際の作付け状況とを突き合わせながら確認している。
 市の試算では、事前準備などを含めて市内全域で「360人日」程度の工数が必要で、これは職員が1人で作業すれば約360日かかる計算。人口減少に伴い市職員も減る中で、業務の省力化が課題となっている。
 新たな調査手法では、作付けから数週間~数カ月たった農地を、上空100メートル以上を自動航行するドローンで撮影。その空撮画像をAIが解析し、水稲や麦、牧草などが、それぞれどの区画に作付けされているかを自動で識別する。その上で営農計画書などの情報と突き合わせるという。
 本年度の実証事業では、市内の一部地域で、7月に水稲、2~3月に麦と牧草の作付け調査を実施。どの程度の業務効率化につながるかや、AIによる識別の精度などを検証する。
 また来年度は調査対象の地域を拡大し、福江島から二次離島の久賀島の農地にドローンを飛ばして調査することなども目指す。さらに、空撮画像を作付け確認だけではなく、耕作放棄地の調査などにも応用できないか検討しているという。
 実証事業は、佐賀のIT企業「オプティム」に委託。本年度の事業費は約570万円。