西彼時津町野田郷、小野田誠さん(90)宅の庭石は、ねじり鉢巻きにつぶらな瞳、たばこもくわえ、外を通る人を笑顔にしている。
人の顔に見える3トンの自然石。元々、水で削られたとみられる穴が二つあり、庭に座して60年。ずっと家側を向いていた。2、3年前、近所にクレーン車が来たときに小野田さんがチャンス到来と頼み込み、顔を外向きに置き直してもらった。白い石に瞳を描いた目を二つの穴にはめ、凹凸に合わせて眉毛や鼻を描き、への字のへこみにプラスチックで作ったたばこをくわえさせた。
昨年8月、山口県で行方不明の男児を発見したスーパーボランティアの男性の活動に感銘を受け、トレードマークをまねて井戸のつるべ縄を頭に巻き付けたという。