酒類市場、5年連続で縮小続く 消費増税で「底打ち」遠のく?

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酒類市場の縮小が依然続いている。矢野経済研究所が2019年7月16日に発表した調査結果によると、18年度の酒類総市場規模は、メーカー出荷金額ベースで3兆5100億円と、前年度の98.6%にとどまる見込み。市場規模が前年度を下回るのは5年連続となる。

市場の約3割を占めるビールは長期にわたって縮小が継続中

今秋には消費増税が予定されており、同研究所では、市場の落ち込みが一段と強まることを予想している。

ビール深刻、清酒や焼酎も振るわず

矢野経済研究所の調査で最後に前年度を上回ったのは2013年度。3兆6301億円で前年度と比べて0.2%増だった。以後は前年度を下回り続けており、縮小傾向は「底打ちがみられない状況が続いている」。

ジャンル別の数値は公表されていないが、市場の約3割を占めるビールは長期にわたって縮小が継続中という。清酒や焼酎も振るわずマイナス基調だ。

酒類市場は、カテゴリーによって好不調はあるものの、人口の減少が続くうえ、若年層の酒離れが進んでいるとされ、縮小が続く見込み。また2019年度は、10月に消費税率が10%に引き上げられる予定で、軽減税率が適用されない酒類製品は節約の対象になりやすいとみられ、市場の落ち込みは一段と強まりそうだ。

酒類をめぐっては今後、2026年にかけて段階的に酒税が一本化される見込み。そうなると、ビールと発泡酒や「第3のビール」といわれる製品との価格差が縮まり、ビールは実質的値下げになる。メーカー各社はその機会をとらえて、ビール強化策を打ち出す見込みだ。一方で、消費増税で広がりそうな消費の冷え込みや節約志向の対策として新ジャンルの強化なども各社で進められているという。