宮迫博之が記者会見を開かない理由 かつて先輩・島田紳助が芸能界を去るときに見せた「芸人魂」を宮迫は思い出しているのか

FRIDAY(フライデー) 2019年 8/2 号

立場が悪いまま、なんの釈明もなくこの業界を去るつもりなのでしょうか? 「現時点では会見の予定はありません」と断言する、吉本興業。宮迫をあっという間に切り捨て、せめて会社だけでも社会的に健全でありたいという魂胆が見え透いています。

反社会的勢力の会合に出席した闇営業問題で謹慎中だった雨上がり決死隊の宮迫博之が、吉本興業から正式に契約解除を通達されました。一連の闇営業問題で「お金はもらっていない」と、嘘の釈明が尾を引く中で、新たな燃料が週刊誌『フライデー』に投下。

2016年、「平成の3億円事件」と話題になった金塊強奪事件。犯人グループは福岡市内の貴金属店から160キロ、時価にして7億5千万円相応の金塊を盗み、翌2017年5月に逮捕されました。その主犯格であった男を含む男性4人グループと宮迫が大阪のキャバクラで同席し、記念撮影をしたのが2016年7月のこと。帰り際には彼らから手渡された数万円のギャラを受け取っていたとも報じられています。

嘘の釈明と、そして今回新たに発覚した半グレ集団とのギャラ飲み。人気芸人の宮迫はわずか1カ月足らずで、これまで築き上げてきたキャリアと信用を失ったのです。

「今月8日頃、吉本の役員らと面会したそうです。その席で、今後どうするかという話し合いがなされ、週明けまでには答えを出すと宮迫くんが…。結果としてフライデーの記事が決定的な引き金となったという見方もありますが、彼の中では今月頭には気持ちが固まっていたらしく、15日の夜に責任を取って吉本を辞めると同時にこの芸能界からも引退しますという話があったそうです。一部ネットのニュースなどで報じられた後輩芸人の早期復帰を願う申し出をしたのも、同じ夜だったと聞いています」(日本テレビの社員)。

宮迫の今後の進退に関する重大な発表があると報じられたのが、18日。ということは、15日に引退すると吉本役員に話した夜から空白の2日と半日が存在します。

「特に親しかった芸人や、これまで世話になった俳優仲間たちには芸能界から退くことを仄めかすメールを送っていたそうです。18日の夜の時点ですでに引退を決めたと断言していた媒体がいくつかあったのは、おそらくその知人たちからのリークでしょう。リークというと聞こえが悪いですが、本当に辞めるのか? マジかよ? という不安と動揺から広がったものかと…..。渦中の宮迫くんですが、かなり憔悴しきってるそうです。また吉本内部でも宮迫くんを引退させるなんて絶対にあってはならないことという声も多く挙がっているらしく、現在も双方の話し合いは継続中だとか。それと、会見についてですが、やるかやらないかは君が決めていいと伝えたところ、宮迫くんが断ったという話もあります。釈明したいこともあるだろうし、世間の皆さんや関係者に自分の言葉で最後の挨拶をしたい気持ちもあるかと思いますが、表に出てきて話せる精神状態ではないと私は思いますね」(前出・同)

とはいえ、これだけ世間を騒がせたのだから、やはり一度表に出てきて、しっかり頭を下げるのが筋だと思うのですが…。

週刊誌の記者曰く、

「半グレとの付き合いが発覚し引退した島田紳助さんの最後の会見、覚えてますか? 夜10時から始まった緊急謝罪会見で、〝若い後輩たちに示しがつかないから一番重い処罰を受ける〟と、引退を発表しました。良くも悪くも潔く、最後まで紳助節が光っていて、記者の質問にも飄々と答えていたのが印象的。ただ、あの際どい会見は紳助さんだったからこなせた最後の大仕事で、大物芸人という風格も漂っていましたよね。そう考えると、宮迫さんは怖いんじゃないでしょうか。紳助さんのように淡々と受け答えをする実力や度胸はないと思いますし、そもそも宮迫さんは涙もろい人で芸能界に未練もあるでしょうから大泣きしてしまうかもしれない。会見をやらない理由は、吉本がそう指示したのではなくて、本人がやりたくないと申し出たのが正解なんじゃないかなぁ」

たしかに荷が重い会見、島田紳助のような腹の据わった受け答えは、今の宮迫には難しいのかもしれません。最後に、吉本に近しい関係者に「今後予想されること」を聞いてみました。

「まだ本当に吉本内部もゴタゴタした状態で今後のことを話し合うまでに至ってないと思うのですが、契約解除と言いつつも話し合いは継続しているし、今後も付き合いは続けていくだろうと役員が話していたので、うーん。単発契約で小さな仕事をこなしたり、または芸人というくくりからは外れて、役者の道に進むというのもアリなのかなぁ。吉本は芸人以外のタレントも抱えてますから、プラットホームは整っていますし、それに大企業ですからね」(吉本関係者)

吉本が今後こうしたいと言ったところで、決めるのは宮迫博之本人。果たして、このまま本当にメディアから消えてしまうのでしょうか? なんだか腑に落ちない終わり方で、モヤモヤ感は当分抜けそうにありません。(取材・文◎那目鯛子)※文中敬称略

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