五島、対馬に大雨特別警報 台風5号影響 避難指示3万9000人

©株式会社長崎新聞社

国道384号沿いの斜面が高さ約20メートル、幅約40メートルにわたって崩れ、通行止めとなった現場=20日午後2時7分、五島市岐宿町川原

 大型の台風5号や太平洋高気圧周辺の暖かく湿った空気が南から流れ込んだ影響で、大気の状態が不安定となり、長崎県内は20日夕方にかけて記録的な大雨となった。気象庁は同日、五島と対馬に警戒レベル5相当の大雨特別警報を発表。5段階の大雨・洪水警戒レベルの運用が5月に始まって以降、最上級のレベル5は初めて。県内では一時、最大約3万9千人に避難指示が出された。

 特別警報の対象は▽五島市▽新上五島町▽西海市の一部(江島、平島)▽小値賀町▽佐世保市の一部(宇久地域)▽対馬市。県内での特別警報発表は昨年7月以来、2度目。新上五島町で女性3人が軽傷を負ったほか、五島市など離島各地で土砂崩れが相次いだ。
 気象庁はレーダー解析の結果、対馬市美津島付近で20日午前8時40分までの1時間、五島市付近で午前10時半までの1時間にそれぞれ約110ミリの猛烈な雨が降ったとみられるとして「記録的短時間大雨情報」を発表した。
 長崎地方気象台によると、降り始めの18日午前1時から20日午後5時までの総降水量は対馬市厳原464.5ミリ、五島市木場町433.5ミリ、小値賀398.5ミリ。小値賀は20日午後5時までの24時間降水量が366ミリとなり、同地点で統計が始まった2003年以降で最大を更新した。
 県災害警戒本部によると20日午後2時現在で、五島市は市全域の1万9842世帯3万6770人、佐世保市は宇久地域の1140世帯1967人、西海市は江島・平島の183世帯273人に避難指示を発令。対馬市の1万5126世帯3万562人、小値賀町の1254世帯2401人、新上五島町の9807世帯1万8990人に避難勧告が出された。
 気象庁は20日午後4時10分までに大雨特別警報を全て解除。21日の県内は夕方にかけて断続的に激しい雨となり、同日午後6時までの24時間降水量は多いところで120ミリとなる恐れがある。長崎地方気象台は土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水と氾濫に引き続き警戒を呼び掛けている。