参院選神奈川選挙区(改選定数4)で、日本維新の会現職の松沢成文氏(61)が、4議席の一角に食い込んだ。当選確実の一報に松沢氏は「大変厳しい選挙戦だった。危機感が活力を生んだ」と満面の笑みを浮かべた。
知事として2期8年、神奈川のかじ取り役を務めた圧倒的な知名度を武器に、維新の首都圏での支持基盤の弱さをはね返した。
選挙戦では「改革保守の第三極」を掲げ、「利権政治の自民でも、何でも反対の抵抗野党でも駄目だ」と主張。知事時代に手掛けた全国初の受動喫煙防止条例が国の対策を進める契機になった実績も強調した。
報道各社の情勢調査で最終議席を争い、接戦を演じていると伝えられる中、県内をくまなく回る街頭演説やインターネットによる選挙活動を展開。古くからの支援者や無党派層から支持を集めた。
「神奈川から日本を変える」と訴え続けた松沢氏。今後については「この地域の先進性をもっと磨き、停滞した日本の政治を変えるためにリーダーシップを取っていく」と表情を引き締めた。