打越氏、激戦制す 参院選新潟選挙区 塚田氏3選ならず

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当選が確実になり、選挙戦を支えた国会議員らと万歳をする打越さく良氏(中央)=21日午後10時30分前、新潟市中央区

 改選1議席を巡り、事実上の与野党一騎打ちで全国屈指の注目区となった参院選新潟選挙区は、野党統一候補で無所属新人の打越さく良(ら)氏(51)=立憲民主、国民民主、共産、社民推薦=が約52万票を獲得し、自民党現職で3選を目指した塚田一郎氏(55)=公明推薦=に約4万2千票差を付けて初当選した。共闘態勢を敷いた野党がそれぞれの支持基盤を固めた上、無党派層の支持を多く集めて激戦を制した。与党は塚田氏の道路整備を巡る「忖度(そんたく)」発言の影響を払拭(ふっしょく)しきれなかった。

 前回2016年の参院選も野党統一候補だった森裕子氏=国民=が勝利しており、自民党は連敗した。自民党が参院新潟選挙区の議席を全て失うのは1955年の結党以来初めて。

 投票率は前回16年選挙を4.46ポイント下回り、55.31%にとどまった。

 当選した打越氏は立民が擁立し野党統一候補として臨むため、無所属で出馬した。労働組合の連合新潟が組織を引き締めたほか、活動量が多い共産党が共闘戦略を下支えした。

 10月の消費税増税の凍結と首都圏との格差是正を訴えの主軸に、安倍政権批判を展開した。弁護士経験を踏まえ、児童虐待防止や女性の社会進出支援も強調。東京電力柏崎刈羽原発の再稼働は「認められる現状ではない」と否定した。

 北海道出身で知名度不足が懸念されたが、野党系女性国会議員と県内をくまなく回り、浸透を図った。

 打越氏は長岡市で約9千票、上越市で約4千票リード。塚田氏の地元で、全県の有権者の3分の1以上を占める新潟市では約2万5千票上回り、勝利を決定付けた。新潟日報社などの出口調査によると、打越氏は無党派層を多く取り込んだことが奏功した。

 一方、「新潟生まれ、新潟育ち」を掲げ、議席死守を目指した自民党の塚田氏は地方議員の後援会のほか、建設業界といった支持団体が組織戦を展開した。

 新潟選挙区を「最重点区」に位置付けた党本部は安倍晋三首相をはじめ、閣僚や党幹部を応援弁士として投入したが、塚田氏自身の発言に加え、選挙戦終盤にあった本県自民党の石崎徹衆院議員を巡る週刊誌報道が追い上げの勢いをそぎ、劣勢を挽回できなかった。

 政治団体「NHKから国民を守る党」から立候補した諸派新人で群馬県高崎市の会社員、小島糾史(ただふみ)氏(43)は支持が広がらなかった。

 【打越さく良氏】 弁護士(医学部入試における女性差別対策弁護団共同代表)新潟市中央区。東大大学院博士課程中退。