生まれ変わった西武の新グッズショップ 込められた担当者の思い「球団とファンを繋ぐ存在に」

西武の事業部マネージャー・荒木浩基氏【写真:篠崎有理枝】

西武球場前駅からメットライフドームに向かう途中にあり、アクセスは格段に良くなる

 7月15日に埼玉西武ライオンズの新しいグッズショップ「ライオンズ チームストア フラッグス」がオープンした。本拠地メットライフドームエリアは、ボールパークをイメージして改修工事が進められており、新たにオープンしたショップもメジャーリーグのショップをイメージした建物になっている。グッズショップのリニューアルを担当した西武ライオンズ事業部マネージャー、荒木浩基氏に見どころなどを聞いた。

 2階建てのショップは、売り場面積が2倍超になり、名称もこれまでの「ライオンズストア フラッグス」から「ライオンズ チームストア フラッグス」に変更された。

「ファンの皆様に愛されてきた『フラッグス』を継承し、メジャーリーグのグッズショップでも主流となっている『チーム』のワードを入れることで、ボールパーク感を想起させるとともに球団としての一体感を表し、球団とファンを繋ぐ存在になってくれたらと思っています」

 この新しいショップを建築するにあたり一番に考えたことは立地だ。「西武球場前」の駅を降りて、メットライフドームに向かう途中にあるため、球場に入る前に立ち寄りやすくなっている。

「お客様が駅を出て最初にグッズショップに立ち寄り、グッズを身にまとった状態で非日常空間に足を踏み入れることができる。駅からの動線上に位置していますので、アクセスは格段に良くなりました」

 外観は「ボールパーク」を作っていくというプロジェクトから、メジャーリーグの施設を参考に、レンガを用いた重厚感のあるものになっている。内装はグッズがファンに渡っていく、即ちグッズを生み出していく場所として「ファクトリー」をコンセプトにイメージした。

「什器は黒を基調にし、商品が引き立つ形を採用しています。今まではユニフォームを横向きに掛けていましたが、正面が見えるような陳列ができる什器を揃えました。商品がわかりやすいように、タオル、フラッグ、Tシャツなど、すべて面が見えるようにしています」

 面積が2倍超になったことで品揃えも増えた。今まで販売されていたものに加え、ファンからの要望も多かった歴代の復刻ユニフォームを販売している。

「これまでは復刻ユニフォームを着用してプレーする『ライオンズクラシック』というイベントに合わせて販売していましたが、この機会に、黄金期のライオンズのユニフォームなどさまざまな商品を販売します。野球の試合以外でも楽しめるボールパークのワクワク感を満喫していただけたらと思います」

 夜は2階のガラス面に設置したLEDガラスを用いた演出も行われる。ガラス面を多くしたことで開放感があり、吹き抜けから光が差し込む店内は、ただ単にグッズを売るというだけでなく、非日常の世界観を感じられる。ファンにとっては、新たな楽しみを提供してくれる場所になりそうだ。(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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