自民・古賀氏が再選 国民・白川氏の猛追かわす

再選を決め万歳をする古賀友一郎氏(中央)=21日午後8時28分、長崎市茂里町の県医師会館

 現職、新人の計3人が争った参院選長崎選挙区(改選数1)は21日、投開票が行われ、自公政権継続による政治の安定を訴えた自民現職の古賀友一郎氏(51)=公明推薦=が、安倍1強体制の打破を掲げた国民民主新人の白川鮎美氏(39)、政治団体「NHKから国民を守る党」新人の神谷幸太郎氏(43)を抑え、再選を果たした。同選挙区の投票率は45.46%。「18歳選挙権」が国政選挙に初適用された前回(55.89%)を10.43ポイント、過去最低だった1995年(49.78%)を4.32ポイントそれぞれ下回った。
 同選挙区は非改選1議席を含め、自民が引き続き2議席を独占。長崎市内で当選確実の報を受けた古賀氏は自民関係者や支持者らと勝利を喜び、「良き日本社会をつくっていく」と2期目への決意を口にした。
 選挙戦で古賀氏は、少子高齢化や人口減少を踏まえ、持続可能な社会保障制度の確立に取り組むと強調。安倍政権下での憲法改正に前向きな「改憲勢力」が3分の2以上の議席を維持するかなどが焦点となる中、自民が選挙公約の柱に位置付けた9条への自衛隊明記についても、その必要性を説いた。
 自民県議団の会派分裂の影響が懸念された中、県内各地の分厚い保守地盤を足掛かりに、連立政権を組む公明の協力も受け、優位に選挙戦を展開。激しく追い上げを図った白川氏をかわした。
 県内4野党の共同候補として初の選挙に挑んだ白川氏は、年金問題や消費税増税、改憲などを巡って現政権を批判し、連合長崎を核とした戦いを繰り広げた。1強政治の流れを変えて暮らし重視の政策へ転換すると訴え、無党派層の取り込みも図ったが、自身の知名度不足や党支持率の低迷も響いた。
 NHK受信料を巡る問題提起を図った神谷氏は、県内で街頭活動や演説会などの選挙運動をせず、支持を広げることができなかった。
 当日有権者数は113万7066人(男52万6678、女61万388)=県選管調べ=。

 ■開票結果 (選管最終)
 当 258,109 古賀友一郎 51 自民・現
   224,022 白川 鮎美 39 国民・新
    19,240 神谷幸太郎 43 N国・新

© 株式会社長崎新聞社