芳賀さん、喜びの「ズームイン」

参院選県区、巻き起こった新風

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当選確実となり笑顔で花束を受け取る芳賀道也さん(中央)=21日午後10時25分、山形市城西町4丁目の選挙事務所

 全国でも有数の激戦区となった参院選県選挙区は21日、野党統一候補で無所属新人の芳賀道也さん(61)が制した。首相や閣僚が次々と投入される現職の攻勢を受ける選挙戦だっただけに、喜びもひとしお。事実上の一騎打ちを演じた自民現職の大沼瑞穂さん(40)は一歩及ばず涙をのんだ。政治団体「NHKから国民を守る党」新人の小野沢健至さん(49)は冷静に結果を受け止めた。

 「芳賀ちゃんおめでとう!」。午後10時20分、当選確実の一報が伝わると、選挙事務所は割れんばかりの歓声と拍手に包まれた。支援者とともに開票状況を見守っていた芳賀さんは喜びを爆発させ、湧き起こる「道也コール」を受けて満面の笑みを浮かべた。

 充実した表情でマイクを握り、「何とがさんなね(しなければ)という思いが広がり、皆さんの力を結集して厳しい戦いを勝ち抜くことができた」と周囲の協力に感謝。支援者の声援に笑顔を見せつつ、「山形の代表として現場の声を届けることが第一の仕事だ」と口元を引き締めた。

 最後は全員で民放アナウンサー時代の決めぜりふ「ズームイン」を三唱し、喜びを分かち合った。

大沼さん、頭下げ「受け止める」  報道各社が相手候補の当確を次々に報じると、山形市の大沼さんの選挙事務所は静まり返り、現実を確認した支援者は力なくいすに座り込んだ。大沼さんは午後10時25分すぎに姿を現し「県民の審判を重く受け止める」と述べ、悔しそうな表情で深々と頭を下げた。

 「父の古里に恩返ししたかったが、実績を有権者に浸透し切れなかった」と敗因を分析。支援者に支えられた選挙戦を思い返し、敗戦の弁は感謝の言葉であふれた。今後については「立場は変われど地域、公のために尽くす気持ちは変わらない」と語るにとどめた。

最低ラインクリア、理解してもらえた―小野沢さん  小野沢さんは午後7時に政治団体の候補者ら約40人と東京都内の会場に集まり、インターネットテレビで開票速報を見守った。開票結果を受け「最低ラインの1万2500票はクリアでき、山形で党の訴えを一定程度理解してもらえた」と語った。

敗戦の弁を述べ集まった支援者に深々と頭を下げる大沼瑞穂さん=21日午後10時30分、山形市あこや町1丁目の選挙事務所