殿堂入り式典が開催 リベラら名選手6人が殿堂入り

日本時間7月22日、ニューヨーク州クーパーズタウンで新たにアメリカ野球殿堂入りを果たした6人の名選手を祝福する殿堂入り式典が行われた。マリアーノ・リベラ、エドガー・マルティネス、マイク・ムシーナ、リー・スミス、ハロルド・ベインズ、ロイ・ハラデイ(故人。式典には妻ブランディが出席)の6人を祝福するために、歴代2位となる5万5000人の大観衆のほか、53人の殿堂入りプレイヤーが出席。6人それぞれがスピーチを行い、殿堂入りの喜びを口にした。

2019年度の殿堂入り式典は、レギュラーシーズンで通算536試合、ポストシーズンで通算21試合に先発したムシーナのスピーチからスタートした。「300勝も3000奪三振も達成できなかった」と語ったムシーナだが、強豪が揃うア・リーグ東部地区でコンスタントに好成績をマーク。初年度(2014年)の20.3%からジワジワと得票率を上げ、今年76.7%で殿堂入りを果たした。

ハラデイは飛行機事故による死亡から20ヶ月後の晴れ舞台となった。故人となったハラデイに代わり、「これは私がすべきスピーチではありません。ロイがもし生きていて、この場にいたときに話したであろうことを出来る限り話そうと思います」と語った妻ブランディがスピーチを実施。ポストシーズン史上2度目のノーヒッター達成など、メジャーを代表する好投手として活躍し、初年度での殿堂入りとなった。

ベインズは通算2866安打、1628打点をマークした好打者だった。アメリカ野球記者協会による投票では殿堂入りの基準である得票率75%に大きく及ばなかったものの、ベテランズ委員会の選考により殿堂入りが決定。スピーチでは2014年に他界した父への感謝を口にした。

「史上最高の指名打者」と呼ばれるマルティネスは、アメリカ野球記者協会による投票で、ラストチャンスとなる10度目のチャレンジで悲願の殿堂入りを果たした。マリナーズ一筋のフランチャイズ・プレイヤーとして活躍したマルティネスは、「シアトルのファンの皆さん、いつも私を応援してくれてありがとう」と地元ファンのサポートに対する感謝を述べた。

誰よりもこの日を待ち続けていたであろう人物がスミスだ。1997年の現役引退時点で歴代最高の478セーブを記録しながら、アメリカ野球記者協会の15度の投票では殿堂入りを果たせず。ベテランズ委員会の選考により、悲願の殿堂入りが実現した。多くのチームでプレイしたスミスだが、殿堂入りの記念碑にはカブスのロゴが刻まれた。

そして、ムシーナから始まった殿堂入り式典を締めくくったのは、史上最高の602セーブをマークし、史上初となる得票率100%での殿堂入りを果たしたリベラだ。「なぜいつも僕が最後なのかわからないよ」とジョークを飛ばしたリベラだが、「最後を任されるっていうのは特別なことなんだろうね」とコメント。レギュラーシーズンでの通算成績のみならず、ポストシーズン通算141イニングで防御率0.70という数字も圧倒的。史上初の得票率100%も納得だ。

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