侍ジャパン稲葉監督「五輪の土台になる選手たちに」プレミア12に向けて会見

記者会見に臨んだ侍ジャパン・稲葉篤紀監督(左)と強化本部長・山中正竹氏【写真:福谷佑介】

来年3月には強化試合を実施せず「五輪までに集まれるのは最後」

 NPBエンタープライズは22日、都内で記者会見を行い、11月に開催される「第2回 WBSC プレミア12」に向けた野球日本代表「侍ジャパン」のスケジュールを発表した。10月21日から宮崎で合宿を行い、10月28日から沖縄で2次合宿を実施。10月31日と11月1日に沖縄・那覇市のセルラースタジアム那覇で強化試合となる「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019 日本vsカナダ」を戦い、大会へと備える。

 また、毎年行われてきた3月の強化試合を、東京五輪を控える来春には、選手への負担を考慮して実施しないことも発表。今秋が東京五輪まで最後の代表活動となることが決まり、会見に出席した稲葉篤紀監督は「来年の春は強化試合を行いません。日本シリーズ開催と重なってしまうが、長めの合宿をお願いさせてもらいました。最長1か月、監督コーチ選手とコミュニケーションを図り結束していきたい。五輪までに集まれるのが最後になります。チームの土台を作っていくというのはやっていかないといけない」と語った。

 東京五輪に向けて鍵を握る「プレミア12」のメンバー選考に関して指揮官は「勝てるチームを作っていきます。もう試すというのは、3月のメキシコ戦で終わりました。大会で勝てるチームを作っていこうと思っています。東京五輪とこのプレミア12で全く違う選手を選ぶことはない。土台になる選手たちになっていくと思います」と語り、メンバー構成が東京五輪のベースとなるとした。

 選考基準については「熱い気持ちを持った選手と戦いたいと思っている。メンバーはプレミア12と五輪に関しましては人数の違いもありますので、そういうところも含めて11月に作っていきながら、来年にどう繋げていくか考えたいと思います」と語った稲葉監督。打撃コーチとして臨んだ2015年の第1回大会では準決勝で宿敵・韓国に苦杯を舐めさせられた。「今でも心に残っていて教訓になっています。その悔しさを忘れず、しっかりと新しいチームで戦っていきたい。来年の五輪に繋げられるように戦っていきたい」と意気込みを口にしていた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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