ショアジギングの世界が変わる!?画期的なラインシステムがあるらしいので取材してきた 静岡県中部で画期的なラインシステムを使いPE0.6号でショアからブリを狙って釣っている強者がいると聞いて取材してきました。その人はショアジギング界では知る人ぞ知る、ゼスタプロスタッフの萩原さん。このシステム……本当に衝撃的です。

とんでもない噂を耳にした

こんにちは!六畳一間の狼のSUUです!

ぼくが住んでいる静岡エリアで、とある噂を耳にしました。

ショアジギングでPE0.6号を使用し、ブリをキャッチする人がいる。

にわかには信じられませんが……その人物に突撃取材をしてきました!

それがこのひと

萩原孝幸さん

ゼスタのプロスタッフである萩原さん。

名竿「ランウェイ」の生みの親で、この竿の登場でショアジギングが大きく動いたのを記憶しています。

ぼくにとって、ショアジギングといえばこの人! 釣りのウマさは言うまでもありません!

噂は本当らしい

噂は本当でした。

萩原さんはPE0.6号を使い、ショアからブリを狙って仕留めています。

ちなみにこのエリアではPE2号が一般的。その半分以下の強度で仕留めてしまうとは……。

秘密はラインシステムにあり!

どうやら、萩原さんが考案したラインシステムに秘密があるみたい。

スペーサーラインを使用

通常のラインシステムはPEラインとリーダーだけですが、その間に強度の高いライン=スペーサーラインを入れるのが萩原システム。

投げ釣りの力糸からヒントを得たそうです。

セッティングを聞いてみた

スペーサーラインはPE2.5号を20メートル。

ブランドに拘りはないそうですが、かならず4本撚りで単色のPEラインを使うようにしているそうです。

ラインの色と糸鳴りで魚との距離を把握し、やり取りを優位に進めるために4本撚り単色のラインを使っているそうです。

そこにメリットはあるのか?

細いPEのメリットはたくさんあります。

しかしながら、あまりにもリスキー。このようなシステムを組むということは、狙いがあるはず……!

萩原さんの狙いとは何なのでしょうか?

細ラインでヘビールアーを投げる

PE0,6号では、ブリ狙いのジグやポッパーなど重量級ルアーのキャストに耐えられません。

そこで、キャストでもっとも力の掛かる部分を太い糸にすることで、細糸の弱点をカバーしたシステムです。

潮や風の影響も受けづらいので、ルアーアクションを伝えやすいメリットもあるみたい!

驚愕の160メートルキャスト

細い糸を使うことで、キャスト時のガイドとの摩擦抵抗を減らすことができます。

重量級のルアーをさらに遠くに飛ばすことが可能です。

ちなみに萩原さんはスペーサーシステムで60グラムのジグを160メートル飛ばしたこともあるのだとか……。

気になる組み方

これは試してみたい……ということで、萩原さんが実際に組んでいる方法をお聞きしてきました。

スペーサーとPE0.6の結束方法

スペーサーラインとの結束はPRノットを使い、巻き付け部の長さは2センチほどです。

特徴的なのはPRノットの後、スペーサーラインの端糸でハーフヒッチを10回ほど入れている所。

摩擦の少ないPEラインではPRノットでも抜けやすいです。抜け防止のためにハーフヒッチを入れているみたいですよ!

リーダーとスペーサーの結束方法

リーダーとスペーサーラインはFGノットで結束しているとのこと。

リーダーをガイドに巻き込んで投げるので、結束部の小さなFGノットがベストだそうです。

タックルバランス

萩原さんいわく、タックル全体のバランスが取れてこそ威力を発揮してくれるとのこと!

どんなバランスが良いのでしょうか?

しっかりとタメが効くロッド

ロッドの選定がとても大切なようです。

魚が掛かるとしなやかに曲がりこみ、バットでしっかりと魚の引きを受け止められるロッドが最適です。

ドラグはラインが切れないギリギリ

驚いたことにドラグ力は2.5~3.0キロに設定しています。

PE0.6号が切れないギリギリのドラグでファイトするそうです。

やり取りはロッドをフルに活かす

魚が掛かったら竿をしっかりと立て、ロッドの反発力で魚を寄せてきます。

無理なゴリ巻きはせず、ロッドが魚を寄せた分だけ巻き取るといった魚を怒らせないファイトが大切だそうです。

注意点

驚きのスペーサーシステム。

使いこなすにはそれなりの注意も必要みたいです。

サーフや堤防の釣り向き

サーフや堤防、オープンフィールドでワラサやブリを捕るために考案されたシステムです。

そのため、磯などのパワーファイトが求められるような場所には向いていません。

ロッドにあったPEの太さ

萩原さんのPE0.6号という太さは、ランウェイXR10MMHに合わせた太さです。

スペーサーラインシステムを実践するのであれば、萩原さんのタックルを参考にお手持ちの竿に合わせたメインラインを選ぶことが大切です。

使うなら練習しましょう!

スペーサーラインシステムは結束部が多くなるうえ、PEラインとPEラインという特殊な結束があります。

何度も練習し、システムに自信が持てるようになってから実践投入することがおすすめです。

萩原さんのタックル

萩原さんが実際に使っているタックルがこちら。

このタックルにスペーサーシステムでサーフから何本もブリを仕留めています。

ロッド

萩原さんはゼスタのランウェイXR10MMHとPE0.6号のスペーサーシステムの相性が最高とおっしゃっていました。

リール

リールはブリを捕るにしては少し小さい印象を受けます。

PE0.6号とタックルバランス的には4000番が丁度いいのだとか。

サーフや堤防なら強い武器に

「勇気を出してPE0.6号にしてごらん。世界が変わるから!」と萩原さんは言います。

サーフや堤防の釣りでさらに高みを目指したい方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

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