撮られたら死ぬ……‼ 死ぬ順番、撮り直しで変更可能? ポップな設定&エグい死にっぷりがコワ楽しい夏の快作ホラー『ポラロイド』

『ポラロイド』©2019 DPC SUB 1A1,LLC

もしかして呪われてるかも……中古のカメラを買うのが怖くなる!?

ポラロイドカメラって使ったことありますか? 基本スマホかデジカメしか使わないという世代の皆さんは“チェキ”を思い出してください。そう、あれの少しデカい版です。

『ポラロイド』©2019 DPC SUB 1A1,LLC

ポラロイドカメラと言えば小学生の頃、親父に油性ペンで色々とラクガキされた顔を撮られた記憶があるなぁ。眼鏡とかヒゲとか描かれて、しかもそれがすぐ写真になって見られるのが楽しかったんですよね。

最近でも、レトロな感じが逆にオシャレと流行ったりしましたが、よくわからない骨董市なんかで買うときは要注意。そのカメラ、呪われてるかもよ!!

日本の怪談にも通じる王道展開に斬新なアイデアを盛り込んだ快作ホラー!

本作『ポラロイド』はそのタイトル通り、カメラ好きの内気な女の子バードがポラロイドカメラをプレゼントされるところから始まります。実は、そのカメラで撮られると正体不明の“影”に殺されてしまうのだ!

『ポラロイド』©2019 DPC SUB 1A1,LLC

……なんてことを彼女は当然知る由もなく、パーティーに集まった友人たちを軽い気持ちでパシャリ。やがて写真に写った友人たちが次々と不可解な死を遂げていくのですが、真相を解明しようとするバード自身も写真に写っていることが分かり……というのが大まかなあらすじです。

『ポラロイド』©2019 DPC SUB 1A1,LLC

呪いの本、呪いのビデオ、呪いの電話、そんな“呪いの云々”的ウワサ話は昔から多々ありますが、今回の呪いアイテムはポラロイドカメラ。しかも写真を見れば殺される順番がわかる! ん? それって『ファイナル・デッドコースター』(2006年)と設定カブってない!?

と思いきや、本作では写真を撮り直すと死ぬ順番も変わるんです。そしたら写真を燃やしちゃえば一件落着なのでは? いやいや、このカメラで撮った写真を燃やしたり破いたりすると、写っている人も燃えたり破けたりするんです。……詰んだ!

『ポラロイド』©2019 DPC SUB 1A1,LLC

そんな王道ホラー要素たっぷりの『ポラロイド』ですが、呪いの謎を解くところから終盤まで見事に観客を欺きまくり、呪いの物語はぐんぐん加速していくのです。

この際ハシゴしちゃえ! 監督はリブート版『チャイルド・プレイ』も手がける新鋭

キュイーンというフラッシュのチャージ音や、シャッターを押してから像が浮かび上がるまでに時間がかかるポラロイドカメラの特徴が、恐怖描写と絶妙にマッチング。写真を傷つけると写っている人も同じように傷つくというルールも、想定の範囲内ながらキャッチーで面白い! 個人的には、観終わった後に続編を期待しちゃいました。あの“影”をさらに怖く進化させたバージョンを勝手に妄想中です!

『ポラロイド』©2019 DPC SUB 1A1,LLC

なお監督のラース・クレヴバーグは、現在公開中のリブート版『チャイルド・プレイ』も手がける注目の新鋭監督。偶然(?)公開日も同じなので、『ポラロイド』と『チャイルド・プレイ』をハシゴしてホラー三昧の1日を過ごすのも良いんじゃないでしょうか!?

文:ゾニー(KING BROTHERS)

『ポラロイド』は2019年7月19日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイントほか全国順次ロードショー

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