予選でのミスを悔やむ角田。「後方グリッドからのスタートでは、さすがに限界がありました」/FIA-F3イギリス

 FIA-F3イギリスで角田裕毅は、同じくホンダ育成の名取鉄平と同様にシルバーストンは初めてながら、コース自体の習熟は「それほど難しくなかった」と答えた。

 フリー走行ではすぐさま6番手の速さを見せ、上々のスタートを切った。しかし予選はこれまで同様、下位に沈んでしまう。

 ただし今回は、「自分のミスでした」と唇を噛んだ。それでもレース1では26番手から素晴らしい追い上げをみせ、14位フィニッシュ。レース2は7位をもぎ取った。

――予選、レース1、レース2と尻上がりに調子を上げていった印象ですが、いかがでしたが?
角田裕毅(以下、角田):レース2は楽しく走れました。もっと前のグリッドからスタートできれば、もっと楽しかったでしょうけど。

――3周目に大幅に順位が落ちたのはなぜですか?
角田:ターン4で幅寄せされて、ちょっとコースオフしているあいだに、バタバタと追い抜かれてしまいました。それ以降は良いペースで走れましたね。終盤もペースが落ちずに、何台か抜き返しましたし。

――やはり予選1発の速さが、シルバーストンでも課題でしたか?
角田:そうですね。ただ今回は、僕もミスしてしまいました。最初の新品タイヤでのアタックは12番手ぐらいで、いまのチームの状況からしたら決して悪くなかった。でも2セット目タイヤでの2回目のプッシュで、ターン12での減速が十分じゃなくて、コースアウトしてしまった。

 26番手という順位は、完全に僕のせいでした。まあ、もしうまくまとめていても11、12番グリッドが精一杯だったと思います。

――でもその(11、12番手)グリッドからスタートできていれば、レース1は十分に入賞が狙えたましたよね?
角田:それは確かにそうですね。チームの現状をしっかり把握して、少しでも改善していかなくちゃいけないときに、ミスだけは避けたかったんですけれども。今回の予選は、本当に僕の責任でした。

角田裕毅(イェンツァー)

――レース1は順位を上げましたが、ポイントには届かなかったですね。淡々と走ったという感じですか?
角田:そうですね。あのグリッドからのスタートでは、さすがに限界がありました。セーフティカーでの周回が思ったより長くて、その分抜けなかったですね。あのセーフティカーがなければ、前のクルマはもっとタイヤがたれていたでしょうね。それでも、11位フィニッシュぐらいだったと思います。

――シルバーストンは初めてとのことでしたが、難しいサーキットでしたか?
角田:いや、そうでもないです。攻めがいのあるサーキットでしたね。

――次戦はハンガロリンク(ハンガリー)です。このサーキットはテストでも走りましたね。
角田:はい、スペイン(カタロニア)を除けば唯一知っているサーキットです。楽しみにしてるし、気合いも入れて行こうと思っています。

――セッティング的にも、期待できそうですか?
角田:少なくともテストでは、良かったです。

――ハンガロリンクは予選の順位も非常に重要になると思います。ここまで予選が苦戦していますが?
角田:はい。それでも行けるはずです。シルバーストンの反省を活かして、結果を出すつもりです。

角田裕毅(手前)と、同じくホンダ育成の名取鉄平(奥)

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