妄想&願望炸裂!もしもフィアット・クライスラーとルノーの統合が実現していたら?
2019年5月に突如として発表されたFCA(フィアット・クライスラー・オートモビル)とルノーグループの経営統合に向けた提携。しかし、発表から2週間も経たずにその話はなかったことになってしまった。これには、統合に際してルノーの主要株主でもあるフランス政府の過剰な介入が理由ともいわれている。
そんな幻と消えてしまったFCAとルノーグループの統合だが、もしこの統合が実現していたらどんな車種が生まれ、どんな車種が消えてしまっていたのだろうか? ここで完全なる妄想を垂れ流してみたいので、お時間のある人だけお付き合いいただければ幸いだ。
先祖返りしてFFからRRに!?
フィアット500
フィアットの代表的な車種のひとつである500。その可愛らしいルックスから日本でも人気の高い1台だ。そのルックスは今でも色褪せることはないが、さすがにデビューが2007年ということもあり、メカニズム的には旧態依然となってしまっている。
もしルノーと統合したとなれば、ルノー トゥインゴのコンポーネンツを流用して新型フィアット500が生まれていたのではないだろうか。今でもファンの多い先代500(ルパン三世でもおなじみのアレだ)と同じく、リアエンジンリアドライブとなるトゥインゴがベースとなれば、ヘリテイジ的にも歓迎されただろう。
GTA復活! メガーヌベースのジュリエッタ!?
アルファロメオ ジュリエッタ
FCAグループの一員であるアルファロメオだが、残念ながら最近は少し元気がない。というのもステルヴィオやジュリアといった大きめの車種しかなく、コンパクトなミトはすでになく、ジュリエッタも2010年のデビューから大きな変更がなされていない。
そこで、ルノーが持つメガーヌの兄弟車としてジュリエッタを一新するというのはどうだろうか。もともとスポーティなイメージがあるジュリエッタなので、ルノースポールをベースにしたホットモデルがあっても面白そうだ。賛否を呼びそうだが「GTA」という呼称でもいいかもしれない。
カーボンモノコックタブからアルミシャシーに!?
アルファロメオ 4C
アルファロメオ史上初となるミッドシップレイアウトの量販市販車である4C。決してビジネス的に多くの台数が売れるわけではないジャンルの車種だが、イメージリーダー的な存在としても重要なポジションを担っていると言えるだろう。
一方、ルノーが持つアルピーヌブランドから2017年にリリースされた新型A110は、4Cと同じく1.8リッターの4気筒エンジンをミッドシップにレイアウトするモデル。そのため、新型4Cが登場するのであれば、A110のコンポーネンツを流用するのが現実的だったハズだ。
クライスラーにはPHEV搭載のミニバンがあるじゃない!
日産 エルグランド
ルノーグループの一員である日産のフラッグシップミニバンであるエルグランド。しかし現状はトヨタのアルファード/ヴェルファイアに手も足も出ないという状態だ。すでに登場から9年が経過し、フルモデルチェンジの情報もない状態が続いている。
そこで、FCAグループのクライスラーがリリースする大型ミニバンのパシフィカを新型エルグランドとして導入するのはどうだろう。ボディサイズはやや大きくなるが、PHEVモデルも存在するため、電動化のイメージを推し進める日産にもマッチしそうだ。
コンパクトSUVは次期ジュークベースに?
ジープ レネゲード/フィアット 500X/ルノー キャプチャー
未だに人気が衰えることがないクロスオーバーSUV。それだけに各メーカーとしても自社のラインナップから外してしまうのは惜しいハズ。しかし、経営統合をしたとすれば、それぞれ個別に異なるプラットフォームで開発するというのはコスト的に避けたいところだろう。
そこで、まもなく登場が噂される日産 新型ジュークをベースに、それぞれのメーカーの色を付けたモデルが出ることになったのではないだろうか。レネゲード/500Xはまだ登場からそれほど時間が経っていないため、現行モデルを継続販売するだろうが、モデルチェンジのタイミングで統一されたのではないだろうか。
タラレバの妄想はやっぱり楽しい
ということで、実際には統合がなされなかったことで、永遠に答え合わせができなくなってしまった予想(妄想?)だが、クルマ好きであればこういった想像をしたことも一度はあるハズ。難しいことは抜きにして、たまにはこういった頭の体操をしてみるのもいいかもしれない。
[筆者:小鮒 康一]