「投票用紙にひと言書ける欄があったら…」 糸井重里氏のつぶやきに想定外の批判が殺到 その怒りを政治に…

画像は『SWITCH Vol.35 No.3 ほぼ糸井重里』より

糸井重里氏の投票用紙に意見を書く欄を望むツイートが話題になっています。「選挙はお楽しみのイベントではない!」という非難の声が上がる一方、「もっと選挙に行こう! という気になる人が増えると思います」という同意の意見があり、賛否分かれ議論を呼んでいます。

コピーライターの糸井重里氏が21日にツイートを投稿。
その内容は『投票用紙に、「好きではないけど」とか「今回限りと思ってほしい」とか、「応援してるけど、無策過ぎ」とか書く欄があったら、なんの足しにもならなくても、もうちょっと行った気になれる』と、投票用紙に意見を書く欄を望むものでした。

糸井氏が今回の選挙の際、「好きではないけど」「今回限りと思ってほしい」「応援してるけど、無策過ぎ」という気持ちで投票したのかは定かではありませんが、こうした糸井氏のツイートに対し、

「貴方のコピーライター的なツィートが、無効票を増やす事にならない事を切に願います」
「行った気になるとはどういうことか? 選挙はお楽しみのイベントではない!」
「何で、無効になってしまうやり方をツイートするかな。やっちゃう子がいるかもしれないでしょ?」
「それは投票用紙じゃなくて、政党や政治家に直接訴える、または市民同士で語り合うべきことです」
「開票所の人がそんなもん訴えられたってどうしようもないですやん」
「最低です。選挙費用だって国民一人ひとりの税金が使われています。遊びではない」

といった非難の声が上がっていました。

その一方で、

「“無効票への誘導か? 妨害か?”という意味合いの批判が多いけど、“……とか書く欄があったら”と書いているから、ちょっと違う気がしました」
「そういう捉え方しちゃうの!? って。ノリとかジョークとかいう風に考えられなかったんですかね?」
「真面目だからこそちょっとした楽しさがあると気軽になるなぁ、と投票用紙にコメント欄あると面白そう! と思いました」
「批判してる人が多くて驚きました。名前書くだけじゃなくて、ひとこと意見とか書ける欄があったら、もっと選挙に行こう! という気になる人が増えると思います」
「あれを見て選挙を馬鹿にしているという風に見る人があんなに沢山いるだなんて……という事が勉強になりました」

といった、糸井氏に同意する意見や擁護する意見も相次ぎ、賛否別れる事態となっています。

このような事態に糸井氏は、

『この感想に対して「怒ってる方々」も、こんなにいるのか。あらためて勉強になりました。』とツイート。

そのツイートに対しても、

「怒ってはいない。未熟さや、呆れを感じた」
「何に怒っているのか意味が分からなかったけど、誤解も多いみたい。なんでそういう解釈になるのかなー…」

と様々な意見が上がっており、今しばらく議論は続きそうです。

今回の騒動は選挙に真面目さを求める人々と、少しの気楽さを求める人々の間で意見が割れてしまった印象でした。糸井氏は無効票を呼びかけるような意図はなかったとはいえ、自身が楽しみたいというだけで意見を書く欄が欲しいと読めるツイートは少し強引だったかもしれません。

それに、多くの政治家がツイッターなどSNSアカウントを開設している時代です。わざわざ投票用紙に書く欄を作らずとも、直接意見を言える場は多いのではないでしょうか。(文◎絹田たぬき)

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