【かながわ参院選2019】県内にれいわ旋風、参院得票率5.7% 立民支持流れる?

国政選挙での比例得票率

 参院選で躍進して新たに政党要件を満たした「れいわ新選組」が県内で獲得した比例票の得票率は、全国で3番目に高かったことが分かった。既存野党に物足りなさを感じている県内の有権者が新勢力を後押しした格好だ。県内の政党別得票率でも主要野党の一角を占め、政界関係者は「れいわ旋風」に神経をとがらせている。

 れいわが全国で獲得した比例票(政党名、個人名の合計)は約228万票で、得票率は4.5%。都道府県別にみると、神奈川は5.7%で、東京都(8.0%)、沖縄県(7.3%)に次ぐ高さだった。

 県内の政党別では、▽自民党34.9%▽立憲民主党18.9%▽公明党11.3%▽共産党9.7%▽日本維新の会9.0%-に次ぐ6番目。選挙区に公認候補を立てていないにもかかわらず、国民民主党(5.3%)や社民党(1.6%)を上回った。

 市町村別では葉山町が最も高い11.8%で、公明や共産、維新を超える1683票を獲得。次いで逗子市(9.3%)、鎌倉市(8.7%)、川崎市多摩区(7.7%)、横浜市中区(7.6%)の順だった。

 また2017年衆院選の比例票と比べると、自民や共産はほぼ同じだった一方、立民の得票率は18.9%で5.0ポイント下落した。

 ある立民議員は「れいわの主張は立民の政策を先鋭化したような内容で、立民支持層の一部がれいわに流れたのではないか。山本太郎代表の演説は立民の枝野幸男代表よりも聴衆を集めていた」と警戒。別の議員は「今後、れいわが野党のキャスチングボートを握りかねない」と身構える。

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