「テレビ野郎ナナ―ナ」実写ドラマ化第2弾! 目指すは「テレビ東京の社長賞」!?
低予算にあえぐ貧乏テレビ局「テレビナナーナ」の撮影クルーの探検を、テレビ東京歴代番組のパロディーを交えながらシュールに描いた短編アニメ「テレビ野郎ナナーナ わくわく洞窟ランド」。そのグダグダ感が大人にも響いている本アニメですが、このたび「おはスタ」内で実写ドラマが放送されます!
ここで、今回のあらすじを少しだけご紹介。ギロッポン1丁目にある「テレビナナ―ナ」で働いている、熱血ディレクター・七岡(ビビる大木)、カメラマン・七森(温水洋一)、AD・七山(つぶやきシロー)の3人は、七口プロデューサーにムチャぶりをされ、「ナナーナ帝国」にある秘宝を探して撮影をすることに。さて、今回はどんな困難が待ち受けているのでしょうか。
さて、放送を記念して大木さん、温水さん、つぶやきさんにインタビュー! 実写ドラマやアニメでのアフレコの難しさや、今後の「ナナーナ」の野望(!?)まで、たっぷり語っていただきました。
──まず初めに、アニメ版の収録では、台本もなくラフスケッチを見ながらアドリブで交わされていると伺いました。今回はドラマですが、難しさを感じたことはありますか?
大木「アニメだと、最悪脱線してもそれに合わせて作っていただけていたので、実写版は決まった映像の中でどう楽しむか…というのはありますね」
つぶやき「どっちが先かの違いですね。アニメ版は話してからアニメにするという感じですが、ドラマ版はどちらかというと、素材があって声を当てていくという感じなんです。あとは、あんまりアニメの時のようにポンポン発言できないですね。動きが人間なので」
──自由度は、アニメに比べて少なくなるという感じなのでしょうか。
大木「アニメだと『落とし穴に落ちる』という描写も普通にできますが、実写だとなかなかそういうわけにいかないですからね…」
温水「実写は実写で面白さや、くだらなさがありますけどね。アニメよりも実写の方が下ネタを言い過ぎるというのはすごいですよね(笑)」
つぶやき「その違いはあったなぁ…。アニメは下ネタあんまりなかったよねぇ…急にどうしたんだ?(笑)」
温水「(アニメでも)言ってはいましたよ! 結構言ってたけれど、カットされてた」
つぶやき「セリフでありましたっけ? 言った?」
温水「下ネタをカットして、『もう1回ちゃんとしたのをお願いします』って言われて撮り直したんです」
つぶやき「ちゃんとしたのが使われたのね」
温水「でも下ネタ言うと、現場の雰囲気が楽しくなるからね(笑)」
──今回は子ども向けの時間ですもんね(笑)。
つぶやき「今回は下ネタでもかなり攻めているから、大人にも見てほしいです!」
大木「昔から、“うん〇”、“ちん〇ん”は子どもからしたら外せないキラーワードでしたもんねぇ(遠い目)」
つぶやき「“うん〇”と“ちん〇ん”を別々で言うとなんか嫌なんだけど、“うん〇ちん〇ん“って言うと大丈夫ね」
温水「加藤茶さんが言ってたからじゃない?」
大木「『8時だョ!全員集合』(TBS系)とかね。やっぱりそういう言葉がキーワードだったんですね」
──アニメでラフスケッチを見ながら声を当てるという作業に、どのくらいで慣れましたか?
つぶやき「皆さん、たぶん適応できていると思います」
温水「テストの時から何となくカメラが回ったりしているんですよ。だらーんと始まって、だらーんと終わるという。『よーい、スタート!』という感じではないんですよね」
つぶやき「そういう映画の撮り方ありますよね。普通のアニメの方が難しいです。何秒とか、かっちり決まっているし」
大木「リハーサルくらいのテンションでやってて、『はい、OKです』というのもたまにあるんですよ。『あ、本番だったんだ』と」
──監督も皆さんの力の抜けた状態を撮りたいのでしょうか。
大木「たぶん、監督さんはそうでしょうね」
つぶやき「でも、それは1回きりしかできないですね。撮り直すって言われても、『撮影されてる』って分かっちゃってるから。『あ、カメラ回してんな』って感じで見ていますから(笑)。1回しか使えないですね」
大木「(秒数を表示する)カウンターが動いているのは分かっていますし(笑)」
──それでも意識は変えることなく…。
つぶやき「あえてだまされてあげている、という感じですかね」
温水「でも、撮影が早く終わると幸せじゃないですか。リズム良く撮影した方がね。みんな早く帰りたいだろうし。ダラダラとやるよりもね」
つぶやき「たくさんやっていいところが出る時と、これ以上無理だという時の線引きが現場判断だと難しいとは思いますが…」
温水「監督から『ここだけ言ってください』とかの要求が、つぶやきくんには多いよね(笑)」
──確かに、今回収録を見学させていただいたのですが、監督からの要求がかなりざっくりしているなと感じていたんです。『なんかないですかね』とか『面白いコメントください』とかありましたよね(笑)。
つぶやき「実写だから、どこまでどうやることができるのかが分からなかったですね。監督から『なんかないですかね』って言われたら、なるべく出そうとは思うんですけど。監督が気に入るものを出そうと思うんですけど、なかなかね…(笑)。申し訳ないですけど」
──3人がアドリブを交わすシーンもありますが、コンビネーションはいかがですか?
つぶやき「いや、探り探りだよね。どの方向に行くかは」
大木「そうですね。話によっては15分くらいやっている時がありますもんね。俺たちもどこが使われるのか分からないまま放送を待つだけですから」
つぶやき「落としどころが欲しいのも当然あるんでしょうけど、ただ意味のない世間話をしている何秒間もあったりして。そういうのが大事だと思うんです、この番組は。ボケとツッコミだけではなく、『何この時間?』というトークが使われるようにコメントしようとは思っています」
──ファンの方も、この番組には3人のとりとめのない会話劇を楽しみにしているのではないかなと思います。さて、「テレビ野郎 ナナーナ」では、ナナーナ軍団が数々の難題に立ち向かわれていますよね。この3人の中で、困ったことがあった時に頼りたい方はいらっしゃいますか?
温水「困っても自分でやるなぁ…」
──どうしても相談したいことがある場合は…。
温水「えーっ…。大木くんかな」
大木「俺も温水さんですかね~」
つぶやき「こういう状況になるのは想定内で質問しないと!!(笑)」
大木「つぶやきさんは、そういうのは持ち込まないでくれって言いそうじゃないですか。『俺に言われても困るよ』って」
つぶやき「誰からも相談なんかされない俺だから、たまに相談されたら一生懸命答えるよ! そういう一面もあるよ! 子どもの相談とかしなよ!」
大木「『俺は子どもいないから気楽だ』って、ずっとさっき言ってたじゃないですか。『一人暮らしがいかに楽しいか!』って(笑)」
──変な質問をしてしまってすみませんでした(笑)。話は変わりますが、声のお仕事ということにちなんで、皆さんの好きな声はありますか?
つぶやき「僕は声が高いので、低い重低音の声がいいですね。声でモテますもんね(笑)。女の人って、声に恋するんだな~と。うらましいなと思います」
温水「僕は滑舌がいい人よりも、声に人間味のある方が好きですね。きっちり発音する人よりも、個性がある声の方が」
つぶやき「嫌いな声とかある? アイドルの甘ったるい声とかさ。みんな同じ声出すじゃん」
大木「声は気にしたことがないな~」
温水「僕は2人の声が好きですよ。聞いたらすぐに分かるので」
──確かに、3人とも声に特徴がありますよね。
つぶやき「きっと特徴のある3人を選んでいただいたんだよね。よくあるじゃないですか、映画の吹き替えで『この人じゃないな…』みたいなこと。そうなんなきゃいいなと(笑)」
大木「『この映画はタレントじゃなくてプロの声優がいいんだよ!』みたいなね。『テレビ野郎 ナナーナ』はそういうトラブルが一切起きない作品ですから。そういえば、次回がもしあれば、さかなクンとかゲストにありそうですよね。出てきてもおかしくないというか」
温水「さかなクンならぬ、“ナナナクン”ですよ(笑)」
つぶやき「さかなクン、いいかもしれないね。舞台が水中はあんまりやってないから。水中で、さかなクン出てきて…みたいな(笑)」
──まだまだ伸びしろだらけの「テレビ野郎ナナーナ」ですが、今後の展望を教えてください!
大木「映画化ですかね!」
つぶやき「『テレビ野郎 ナナーナ THE MOVIE 2019』かな」
大木「でも、まとめて1時間見るよりも、数分を楽しんでもらう方がこの作品の空気感を感じてもらうためにも大切かなとも思います」
つぶやき「『ナナーナランド』みたいなのを作ったら、お客さん来るかな?(笑)」
大木「過去ゲストに登場した藤波(辰爾)さんとか、井森(美幸)さんとか石坂(浩二)さんも来るってことだよね。ランドに僕ら3人しかいないってのもまずいから」
温水「ショーとかは面白そうですね。舞台とか。親子で見てもらうとかね」
つぶやき「…テレビ東京の社長賞を取りたい(ぼそっ)」
大木「これで入社式とかね。毎年その局を代表する番組が入社式に行くとかあるじゃないですか。『テレビ野郎ナナーナ』もそこまで注目を浴びたら最高ですね」
──今後も「テレビ野郎ナナーナ」がさまざまな世界に飛び立つ姿を楽しみにしています!
【番組情報】
「実写版テレビ野郎ナナーナ どきどき天空ワールド」
テレビ東京系
8月1~8月9日の「おはスタ」(午前7:05~7:30)内で放送
取材・文・撮影/A・M(テレビ東京担当)