トヨタ 新型スープラ RZ(3リッターターボ) 実燃費レポート|イマドキのスポーツカーって、燃費どうなの!?

トヨタ 新型スープラ RZ[直6 3.0Lターボ] ボディカラー:マットストームグレーメタリック

トヨタ 新型スープラ RZ(3リッターターボ) 実燃費レポート 目次

トヨタ 新型スープラ RZ(3リッターターボ) 実燃費レポート 結果まとめ

今回はトヨタ 新型スープラ RZ(3リッターターボ)の燃費をテストする。2019年5月に発売を開始したトヨタのスポーツカー「スープラ」は、先代モデルの生産終了から17年を経ての復活であることに加え、基本コンポーネントをドイツ・BMWと共同で開発するなど、何かと話題豊富なニューモデルだ。街乗りから郊外路、高速道路まで徹底検証し、新型スープラの実燃費を計測する。

起用グレード

新型スープラには、トップグレード「RZ」が搭載する直列6気筒 3リッターターボ(340ps/500Nm)のほかに、出力差を持つ2種類の直列4気筒 2リッターターボエンジン(SZ:197ps/320Nm/SZ-R:258ps/400Nm)が設定されている。トランスミッションは全車8速ATのみで、MT(マニュアル)の用意は今のところない。

そんな中、今回のテスト車両にはトヨタ 新型スープラ RZを起用した。3リッターターボのカタログ燃費は12.2km/L[WLTCモード]。ちなみに2リッターターボのSZは13.1km/L、SZ-Rは12.7km/Lとなっていて、排気量の差ほど違いはなさそう。機会があれば2リッターターボモデルも計測して比較したいところだ。

燃費テスト概要

燃費テストは2019年7月8日(月)夜と翌9日(火)朝の2日間に分けて実施した。テストはドライバー1名(体重約85kg)で行う。

まず夜21時過ぎに都内をスタートし、高速道路をテストした。気温は都心で21.5度(車載の外気温計より)と涼しい。レインボーブリッジでの風速は4~5メートルとやや高めだ。圏央道の茂原長南ICを降りてそのまま郊外路テスト、さらに市街地・街乗りコースの一部を経て深夜に一旦終了。

翌朝7時頃より再開。市街地の一般道を通り、千葉から都心へと向かった。通勤ラッシュの時間帯と重なり、渋滞する区間を多く通った。天候はくもり。気温は19.5度から22.5度前後と7月にしては過ごしやすい気候。クルマのエアコンはいつも通り25度・オート設定としていたが、暖かい風が出てくることもあり、やむなくOFFとした区間もある。

トヨタ 新型スープラ RZ(3リッターターボ)の実燃費は13.9km/L

トヨタ スープラ RZ(3リッターターボ)の実燃費は13.9km/となった。WLTCモード燃費12.2km/Lを上回る記録となる。

余談ながら、2002年に生産を終了した2代目スープラのRZ(3リッターターボ)の燃費は9.0km/L(10・15モード燃費)。もし、より厳密になったWLTCモード燃費で当時のスープラを計測したら、どれくらい数値が低下するのか見当もつかないが、17年の月日で随分と燃費も良くなったものだ。

他社のスポーツカーで計測された実燃費を比べてみると、日産のフェアレディZ(V6 3.7リッターノンターボ)が8.8km/L、ホンダ NSX 2018年モデル(V6 3.5リッターツインターボ+3モーター)が12.7km/L、2018年モデルの日産 GT-R(V6 3.8リッターツインターボ)が9.0km/Lなどとなっている。

モニター画面の向こう側から「スポーツカーの燃費を気にするなど野暮だ」という声が聞こえてきたような気もするが・・・NSXがハイブリッドで登場してきたことからも分かる通り、スポーツカーだからといって燃費性能を無視出来る時代ではない。各国の燃費規制強化に伴い、このままでは基本設計の古いZやGT-Rなどはいずれ販売の継続も難しくなってくるだろう。

ここからは市街地編、郊外路編、高速道路編、各章で燃費や走りの質について詳細な評価を行っている。各モードでどのような乗り味になるのか、トヨタ スープラ RZ(3リッターターボ)の購入を検討されている方は、次ページ以降の各項目を参考にして欲しい。

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