霞ケ浦、4年ぶりV 苦境はねのけ投打に磨き 高校野球茨城大会決勝

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令和初の甲子園出場を懸けた決勝は、霞ケ浦が記録的な大勝で常磐大高を退けた。霞ケ浦の高橋祐二監督(59)と常磐大高の海老沢芳雅監督(58)はともに日体大野球部卒。決戦後、高橋監督は「海老沢監督は試合巧者。たまたま一つの流れでこうなっただけ」と話し、海老沢監督は「執念の違い。どうしても甲子園に行くんだという霞ケ浦と、ここまで来られて満足してしまったチームとの差」とうなだれた。

霞ケ浦はさまざまな苦難を乗り越えてきた。昨夏までに決勝進出を7度経験しながら、甲子園切符を手にしたのは2015年の第97回大会だけ。「シルバーコレクター」と呼ばれ、一昨年の決勝では最大5点差のリードを土浦日大にひっくり返された。昨夏は準決勝で敗退。「もう決勝にも行けない。流れがなくなってしまった気がしていた」(高橋監督)。昨秋は県ベスト8、今春の県大会は初戦で敗退していた。

Dシードとして臨んだこの夏は、最激戦ブロックに入った。土浦三、藤代、石岡一と好投手擁する難敵と次々に対戦。しかし、持ち前の堅守と投手力を発揮し、僅差の投手戦を制し続けた。打線もレベルの高い投手への対応力を徐々に身に付けていった。

今月中旬には同校OBで4年前の甲子園出場時のエース、綾部翔投手(DeNA)のスキャンダルが発覚。チームへの影響も懸念されたが、「学校側がしっかりとメディア対応をしてくれ、子供たちに負担をかけないよう頑張ってくれた」と指揮官。しかし、同時期にはOBの遠藤淳志投手(広島)が1軍で大活躍する明るい話題もあった。

苦境をはねのけ、頂点まで上り詰めた霞ケ浦ナイン。高橋監督は「室内練習場が昨年できて雨や雪でも練習ができるようになったおかげでもある」と周囲の環境にも感謝しながら、「うちは我慢比べでは負けない。自信を持って戦えと話していた。ここまでよく乗り越え、結果を出してくれた」と力強く成長した子どもたちを手放しでたたえた。(桜井優)