長崎県舞台に新作青春小説 作家・宮木あや子さん県庁訪問

平田副知事との面談で、本県取材の思い出などを振り返る宮木さん=県庁

 長崎県を舞台にした小説や漫画の創作を支援する県の事業で、小説家の宮木あや子さん(42)が今月、長崎県内の高校を舞台に離島出身の女子高生の青春を描いた新作「手のひらの楽園」(新潮社)を出版。宮木さんが25日、県庁を訪れ平田研副知事にあいさつした。

 宮木さんは神奈川県生まれ、2006年デビュー。2016年にテレビドラマ化された「校閲ガール」など著作多数。新作は、寮生活を送りながら県本土の高校のエステ科で学ぶ友麻の友情や家族愛を描いた。宮木さんは作家を取材旅行に招く「描いてみんね!長崎」事業で2017年に取材。西海市松島や向陽高(大村市)をモデルに執筆した。

 この日は、県章や「長崎県」の文字をプリントした自前のTシャツ姿で副知事と面談。明治時代に長崎市外海地区で活動したフランス人宣教師で新作にも名前が出るド・ロ神父に触れ、「出津に教会を建てて医療などを教えた。取材で一番印象に残った」と語った。平田副知事は「取材で感じたことを、これからの作品にも生かしてもらえれば」と応じた。

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