好調ジャイアンツ 買い手に回りバムガーナー放出回避濃厚に

この数週間、ジャイアンツはメジャーリーグで最も注目を集めるチームの1つだった。トレード市場で「売り手」に回ることを確実視されながら快進撃を続け、ワイルドカード争いに加わったからだ。関係者の話によると、チームの快進撃を受け、ジャイアンツはトレード市場で「買い手」に回ることを決断。エース左腕のマディソン・バムガーナーは、今季終了までジャイアンツの一員としてプレイする可能性が極めて高くなった。

日本時間6月30日時点で35勝47敗の「借金12」という状況で、ワイルドカード圏内から8.5ゲーム差をつけられていたジャイアンツだが、その後の21試合でなんと17勝4敗という快進撃を見せ、一気に貯金生活に突入。ナ・リーグのワイルドカード争いが混戦となっていることもあり、ジャイアンツにも十分にワイルドカード獲得の可能性が残されている。

そうした状況のなか、ジャイアンツのファーハン・ザイディ野球部門社長は、報道陣に対して「今後10日間のうちに、我々のチームがどのような戦いをするか、トレード市場がどのように動くか、という両方の点において、何が起こるかはわからない」とコメント。「あらゆる状況に対応できるように準備を進めている」としつつも、自軍の目標が「優勝争いができる位置につけること」であることを強調しており、バムガーナーら主力選手の放出を回避し、トレード市場での補強に動く可能性が高い。

ジャイアンツでは、バムガーナーのほか、ウィル・スミス、トニー・ワトソン、サム・ダイソンといった有力リリーバーたちが他球団からの関心を集めていたが、彼らも引き続きジャイアンツの一員としてプレイすることになるだろう。長年チームを率いたブルース・ボウチー監督が今季限りで勇退することも、今季のワイルドカード獲得を諦めないジャイアンツの姿勢を後押ししていると言えそうだ。

バムガーナー以外の先発投手陣に不安を抱えるジャイアンツ。バムガーナー放出の代わりに、バムガーナーに続く先発投手の獲得を目指すことになるだろう。

© MLB Advanced Media, LP.