かつての名遊撃手・トゥロウィツキーが現役引退を表明

新天地ヤンキースで復活を期したトロイ・トゥロウィツキーだが、開幕直後に故障者リスト入りして5試合のみの出場にとどまり、現役引退を決断した。日本時間7月26日、オールスター・ゲーム選出5度、ゴールドグラブ賞2度、シルバースラッガー賞2度、MVP投票トップ10入り3度という輝かしい実績を誇る名遊撃手は、球団を通して声明文を発表し、現役引退を表明した。

トゥロウィツキーの声明文は「メジャーリーガーとしての現役引退を表明するための機会を得たいと思っていた」という一文からスタート。「覚えている限りでは、僕の夢はメジャーリーガーとして最高の舞台でプレイすること、メジャーリーグのユニフォームを着て、チームメイトやファンのために一生懸命にプレイすることだった。自分の夢を叶えることができたことに対し、これからずっと毎日感謝するだろう。本当に光栄なことだと思う」と自身のキャリアを振り返った。

また、トゥロウィツキーは、自身の声明文のなかで、チームメイトや家族、友人、代理人だけでなく、自身のキャリアを支えてくれた監督やコーチ、トレーニング・スタッフ、球団フロント陣への感謝も述べた。そして、自身の次なるステップとして、テキサス大学野球部のアシスタント・コーチに就任することを明らかにした。

2005年のドラフトでロッキーズから全体7位指名を受けてプロ入りしたトゥロウィツキーは、ロッキーズでプレイした10年間でシーズン20本塁打以上を6度マークするなど、通算188本塁打、打率.299、出塁率.371、長打率.513を記録。全盛期と言える2007~2014年の8シーズンで、トゥロウィツキーはWAR38.2(Baseball Reference版)をマークしているが、これは同期間でメジャー10位の好成績である。

ロッキーズ時代の後半から故障に悩まされるシーズンが増え、ブルージェイズとヤンキースでも完全復活はならず。メジャー13シーズンでの通算成績は、打率.290、225本塁打、780打点、出塁率.361、長打率.495となっている。全盛期は短かったが、ハイレベルな攻守を兼ね備えた名遊撃手として、多くのファンにインパクトを与えた好選手だった。

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