ビールやワインがタダで飲み放題 宿泊料金で目いっぱい楽しめるホテル

「ホテルの無料サービスを使いこなそう!」というテーマで、ビジネスホテルや高級ホテルのサービスを紹介してきましたが、無料サービスシリーズの最後は「オールインクルーシヴ」を提供するホテルをテーマにしたいと思います。
※ここでいう無料サービスとは別途料金加算なしで利用できるサービス、または有料サービスとの対比表現を指します。

ホテルステイの杞憂は「料金の加算」。ホテルでの追加料金、特にアルコールなどは市価よりも相当高い傾向があり、チェックアウト時にドキドキしてしまうという人もいるかもしれませんが、オールインクルーシヴなら安心して過ごせそうです。

また、サービスに見合わない料金支払いのガッカリ感は旅を悲しい思い出にしてしまいます。無料尽くしのお得感は安心感あるホテルステイに繋がり、心からリラックスできることでしょう。


ミニバーのアルコールまでが無料

オールインクルーシヴを打ち出すホテルを散見するようになりました。

そもそも“オールインクルーシヴ”のホテルとは、宿泊料金の中に飲食代や施設利用費など全て含まれているホテルのことです。1泊2食付きというホテルはよくみかけます。ソフトドリンクまではサービスというホテルも割と多いですが、ビールやワインといったアルコールまで無条件に全て無料というホテルは珍しいかと思います。

オールインクルーシヴのホテルは、都市部よりもリゾートでみられる傾向があります。

リゾートホテルといえばプールや温浴施設、アクティビティなど付帯施設等も魅力ですが、こうしたサービスは基本的に宿泊者であれば無料で利用できるのは特に珍しいことではありません。また、泊食一致(1泊2食付き)が基本というホテルも多くあります。したがって、オールインクルーシヴの真骨頂は、料飲施設や客室内のミニバーも含め、食事やアルコールも含んだ飲み物の提供といえるでしょう。

また、特に質の高いサービスを提供するホテルではエステなど通常ならかなり高額なサービスも含まれる分、宿泊料金が高額になる傾向があります。中には数十万円という超高級ホテルも。

そんなに高いのならコミコミといわれてもお得感はない、という声も聞こえてきそうですが、そのようなラグジュアリーな施設はお得感というよりも、オールインクルーシヴゆえスマートにホテルを利用できるといった魅力もあるのでしょう。

その都度財布を取り出したり、ルームキーを見せてレシートにサインしたりと、非日常感が一気に現実に戻されるといったシーンに遭遇することなく滞在を楽しめるというのは、たとえ高額な料金を支払っても余りある魅力かもしれません。

1泊5000円台~の「コミコミ温泉」

一方、身近で意外なオールインクルーシヴも。1泊2食にアルコールも含めた飲み放題付き、しかも“首都圏からの無料送迎付き”だった温泉もたっぷり愉しめる「おおるりグループ」は激安。これだけ付いてなんと5,000円台~。鬼怒川・塩原・湯西川・奥日光・那須・草津・熱川に展開しており、周辺の観光ツアーやイベントなども充実しています。

「だった」と先述したのは、最近、送迎と飲み放題が有料になってしまったからです。とはいえアルコールならば1杯目は無料、2杯目以降1杯100円です。首都圏各所から運行されている「湯けむり号」は往復運賃500円~といった負担にとどまっているので、実質的にほぼコミコミといってもいい程度の改定でしょう。もちろん激安の施設ということでハードや食事も相応の内容ではありますが、一見激安でも高額な追加料金が発生するような施設もありますので、人によっては利用価値を見いだせるかもしれません。

ここでリゾートホテルから温泉、宿泊特化型ホテルまで筆者オススメのコミコミサービスが嬉しいホテルを紹介します。

アンダリゾート伊豆高原(静岡県伊東市)

リゾートエリアとして多くのホテルがある中で「アンダリゾート伊豆高原」は個性派。人気の理由は、時間を忘れて遊べる多彩な施設に加え、何より“フリードリンク”という点が挙げられます。

夕食・朝食に夜食の“3食付き”にして、夕食・夜食時にはビールやワイン、日本酒に焼酎から各種カクテルといったアルコール類が無料提供されます(朝食時もソフトドリンクフリー)。また、客室冷蔵庫内のドリンクも無料。

季節感溢れるグルメにも注目です。ボリューミーなディナーをはじめ、お腹いっぱい大満足の美味しいステイ間違いなしです。

箱根の人気温泉宿も実施

一の湯(神奈川県箱根町)

箱根の一の湯グループが人気の理由は、手頃な料金といえるでしょう。温泉も思う存分楽しみつつも、滞在に不必要と思われる余計なサービスを排除したスタイルで低廉な料金を実現しています。

夕食メニューも好評です。特に「箱根山麓豚」を用いた季節感あるメニューには大満足。グループ店によっては、格安にして夕食時のアルコールがフリーの施設も。「塔ノ沢キャトルセゾン」「塔ノ沢一の湯新館」「芦ノ湖一の湯」「ススキの原一の湯」で実施しています。

レストラン内の冷蔵庫に入った飲料をピックアップするスタイルです。缶チューハイ、ハイボール、日本酒まで目移りしてしまいそう。(※フリードリンク時間制限90分)

無料尽くしのジャブ攻撃

ホテルパセラの森 横浜関内(横浜市中区)

このホテルに到着して印象的なのは「無料尽くしのジャブ攻撃」です。ロビーには数十種類のアメニティがある「アメニティバイキング」、ドリンクバーから手作りデザート、ワインまでも無料。

夕食はついていませんが、夜には「ハニトーカフェ」で生ハムやラーメンまで提供される飲み放題(約50種類)のバータイムが。もちろん無料。

駐車場も無料です。滞在の時間だけではなく、チェックイン日からチェックアウトした日の23時59分まで無料というから驚きます。駐車場はホテルから少々離れていますが、長時間無料ならば納得です。

無料朝食もこれが本当に無料?と信じられないほどの内容です。

オールインクルーシヴホテルは、いかがだったでしょうか? 紹介した施設によってはシステムの改変、サービスの変更などされる場合があります。実際の利用に際しては公式サイトのチェックや施設への確認を。


3回にわたって掲載した「ホテルの無料サービスを使いこなそう!」いかがだったでしょうか? 次回からは、特色のあるホテルにフィーチャーし、その魅力を深掘りします。次回は沖縄に誕生した大人のリゾートホテルの潜入取材レポートをお届けします。

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