核廃絶 世界に発信 ジュネーブ出発前に意気込み

田上市長(左端)から親書を受け取る高校生平和大使の内山さん(右端)ら=長崎市役所

 核兵器廃絶を求める署名を8月に国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)へ届ける第22代高校生平和大使に県内から選ばれた3人が26日、長崎市役所を訪れ、田上富久市長に「核廃絶の思いをしっかり発信したい」と意気込みを語った。
 市役所を訪れたのは、県立長崎北陽台高2年の田平彩乃さん(16)と活水高2年の橋田晏衣さん(17)、鎮西学院高2年の内山洸士郎さん(16)。田平さんは「核兵器は遠い世界の問題ではなく、普通の人に降り掛かる問題だと伝え、平和の思いを発信したい」と抱負を述べた。内山さんは6月に平和大使としてバチカンを訪れ、ローマ法王に謁見(えっけん)したことも報告した。
 田上市長は外務省の「ユース非核特使」の委嘱状を3人に伝達。国連に届ける親書も託し、「若い世代の活動が定着したことで、長崎は原爆を忘れないというメッセージを世界に発信できている。皆さんの思いを堂々と伝えてきてほしい」と激励した。
 平和大使には16都道府県から3人を含めて23人が選ばれており、8月17~24日の日程で渡欧。この1年間に集めた署名を提出するほか、現地でスピーチもする。

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