カブスが左腕・ホランドを獲得 ブルペンでの起用が濃厚

トレード・デッドラインが迫るなか、カブスがチームに足りない部分を補う的確な補強を行った。日本時間7月27日、カブスは金銭トレードでジャイアンツから左腕のデレック・ホランドを獲得したことを発表。メジャー通算78勝の実績を誇るホランドだが、新天地では左打者対策としてリリーフで起用されることになりそうだ。

日本時間7月26日の試合が終了した時点で、カブスのリリーフ左腕は左打者に打率.319、出塁率.382、長打率.519と打ち込まれていた。このうちの大部分は、先日マーティン・マルドナードとのトレードでロイヤルズへ放出されたマイク・モンゴメリーによるものだが、ホランドにはこの状況を改善する働きが期待される。

今季のホランドは、ジャイアンツで7先発を含む31試合に登板して68回2/3を投げ、2勝4敗、防御率5.90、71奪三振をマーク。決して本調子とは言えない成績だが、左打者を打率.182、出塁率.276、長打率.195に封じ込めており、左打者と75打席以上対戦している投手のなかで、被OPSがホランド(.471)より低い投手は、わずか5人だけである。なお、ホランドは通算でも左打者に対して被打率.234、被OPS.620と上々の数字をマークしている。

カブスのセオ・エプスタイン野球部門社長は、ホランドについて「彼は左打者に対して本当に素晴らしいピッチングをしている。通算成績がそれを物語っているし、今季の成績は特に素晴らしい。左打者を圧倒していると言っても過言ではないよね」と左打者に対する強さを絶賛。右打者に打ち込まれていることを考えると、カブスでは「対左打者のスペシャリスト」としての起用が増えることになりそうだ。

なお、エプスタインは「我々はさらなるアップグレードを検討している」と語っており、さらなる補強に動く可能性を示唆。チームの弱点であるリリーフ左腕を補強するために、次なるターゲットに目を向けているようだ。

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