28日に横浜スタジアムで行われた高校野球の神奈川大会決勝で、東海大相模高が4年ぶりの頂点に立った。スタンドでは日大藤沢高OBで特別コーチの“レジェンド”山本昌広さん(53)が熱い思いを声援に乗せていた。
悔し涙を流しても、23年ぶりの決勝を戦い切った後輩たちは誇らしく見えた。「本当によく頑張った。ここまで連れてきてくれたんだから」。日大藤沢高の山本秀明監督(49)の兄で、同高OBのプロ野球元中日ドラゴンズ・山本昌広さん(53)はナインに温かな言葉を送った。
昨春、特別臨時コーチに就き、プロ219勝の経験を伝えてきた。同じ左腕の先発・武冨陸投手(3年)が泣き崩れる姿に「エースであることで精神的に強くなった。でも、もっと力になってあげたかった。上の舞台でも頑張ってほしい」とこの1年半に思いをはせた。
1995年以来の甲子園出場はタテジマの巨大な壁に阻まれたが、ピンク色に染まった応援席で山本さんは「僕は準々決勝に進むのがやっとで、決勝を戦うのは本当に立派なこと。とにかく選手を褒めてあげてください」と語った。