ピカソ館リニューアル 箱根・彫刻の森美術館50周年

リニューアルされたピカソ館でテープカットを行う山口町長(左)や森館長(左から3人目)ら=箱根町二ノ平

 彫刻の森美術館(神奈川県箱根町二ノ平)が8月、開館50周年を迎える。記念して芸術家パブロ・ピカソの作品を専門に紹介するピカソ館がリニューアルされたほか、コンサートなどのイベントが約2カ月にわたって多彩に繰り広げられる。今月26日には同館で記念式典が行われ、関係者ら約200人が半世紀の節目を祝った。

 同館は日本初の野外美術館として1969年8月1日に開館し、84年にはピカソ館がオープンした。約7万平方メートルの敷地に、オーギュスト・ロダンやヘンリー・ムーアの彫刻など約120点を屋外展示。2018年度は約60万人が来館した。

 式典では彫刻の森芸術文化財団の日枝久理事長が「自然あふれる箱根を舞台に大勢の人に見てもらえることは意義を感じる。これからも彫刻だけでなく優れた作品の収集や紹介に努めたい」とあいさつ。山口昇士町長は「彫刻美術・芸術と庶民との距離を縮めるとともに、箱根がワンランク上の観光地という質の向上に貢献してくれた」と述べた。

 内装や設備が一新されたピカソ館は27日から一般公開される。同館で所蔵する300点超のピカソ作品のうち陶芸など約100点を展示。作品保護には透明度の高いガラスを使用し、より鑑賞しやすくする工夫をしたという。この日は内覧会も催され、森英恵館長らがテープカットを行った。

 27日から9月23日まで「ちょうこくの森 アートライヴ2019」と銘打ち、多彩なイベントを展開。ソプラノ歌手岡本知高さんによるミニコンサート(27日)を皮切りに、ガイドツアーやワークショップなどが企画される。

 午前9時から午後5時まで。入館料は大人1600円など。問い合わせは、同館電話0460(82)1161。

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