すっきりとした甘さ モナカ(日南市星倉・手づくりアイス なかつや)

モナカ(手前)とプリン型カップ(中央奥)など

 すっきりした甘さとさくさくの皮の食感が相性抜群。日南市星倉のJR飫肥駅前にある「手づくりアイス なかつや」の「モナカ」は、どこか懐かしさを感じさせる味だ。
 1969(昭和44)年発売。2代目店主中津良光さん(55)は、17年前に母孝子さん(76)の後を継いだ。妻の厚子さん(55)と2人で店を切り盛りし、半世紀変わらない味を守り続ける。
 材料は水あめ、蜂蜜、卵など。少量のバナナエッセンスがフルーティーな香りを醸し出す。中津さんは「この味が一番」と、発売当初からの材料の配分は変えない。
 手作りにこだわり、製造には3日かける。材料を混ぜ、製造機の中で少しずつ凍らせたものを削り出す。再び混ぜ合わせ凍らせる。時間と手間をかけることで、独特のすっきりした口溶けが生まれる。
 この時季、市内外から客が次々と来店。うどんや唐揚げなども提供する隣の飲食スペースは、学生らで大にぎわいだ。てんてこ舞いの毎日を送るが、中津さんは「日南にたくさん来てもらって、昔ながらのアイスを食べてほしい」と笑顔で作業に励む。

© 株式会社宮崎日日新聞社