窓の外は大村湾 東彼杵にゲストハウス 来月1日オープン

東京から移住、齊藤さん夫妻 旅館空き家を改装

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元旅館の建物を再利用したゲストハウス「さいとう宿場」を開く齊藤さん夫妻=東彼杵町駄地郷

 長崎県東彼東彼杵町駄地郷に8月1日、ゲストハウス「さいとう宿場」がオープンする。3年前に東京から移住した齊藤仁さん(53)、晶子さん(52)夫妻が旅館だった建物を改装。レトロな駅舎や大村湾を一望する景観で人気を集めるJR千綿駅にも近く、町内外の人々が集う交流拠点として地域活性化にも一役買いそうだ。
 長らく東京暮らしだった2人は「海が見える町」に移住する夢を持っていた。2016年3月、互いの会社を早期退職し、「第二の人生」を歩むことを決意。海沿いの町を中心に九州や四国の30カ所以上を巡った。このうち、茶畑から波静かな海を望む東彼杵町の景色を気に入った。
 仁さんは16年12月に町の地域おこし協力隊員に着任。商業施設のインテリアやデザインを手掛ける企業に勤めた経験を生かし、空き家バンク推進や移住希望者向けの「お試し住宅」整備に取り組んだ。晶子さんも積極的に地域の人々とつながりを持ち、溶け込んでいった。
 協力隊の任期は今年11月末まで。当初から退任後にゲストハウスを開く考えがあり、大村湾沿いに建つ元旅館に目を付けていた。かつて「恵比寿屋旅館」として営業していたが、廃業後しばらくして空き家に。詳しい記録は残っていないが、柱には「昭和16年」の張り紙が残っており、戦前から営業していたらしい。
 1年ほど前から片付けや改修を開始。往年の雰囲気を生かしながら最大15人が宿泊できるゲストハウスに再生した。男女兼用のドミトリー(相部屋)と、個室2室(12畳と4畳半)の計3室。うち2部屋からは窓から大村湾が見える。
 町内では、そのぎ茶生産者が取り組む体験型観光や民泊を利用する観光客が増え、宿泊施設のニーズが高まっている。仁さんは「旅する人が『ただいま』と気軽に立ち寄り、地域と触れ合う場所にしたい」と話す。問い合わせは、さいとう宿場(電0957.47.9723)。

窓から大村湾を望める「さいとう宿場」の1室=東彼杵町駄地郷