すでに夏のマーケットが始まってから1ヶ月が過ぎており、多くのクラブが本格的に補強を進めている。
現在のクラブで立場が悪くなっている者、そしてステップアップをしたい者にとっては重要な期間であるが、それが実現に至るとは限らない。
今、移籍話がなかなか解決しない9名のスター選手とは誰か。『Planet Football』のセレクションを見ていこう。
ローラン・コシェルニ(アーセナル)
コシェルニがこれまでアーセナルで10年間もたらしてきた貢献はすばらしいものだったが、だからこそ今夏フランスへの移籍を「強行」しようとしたことはショックだった。
彼に対してはボルドー、レンヌ、リヨンが関心を示しているが、アーセナルとの契約が解除されない限りは獲得は不可能だと言われている。
もしアーセナルが900万ポンド(およそ13.1億円)の移籍金要求を撤回しなければ、コシェルニは今季クラブのどこにも居場所がない状態となる。
ダニー・ローズ(トッテナム)
2年前に『The SUN』で物議を醸すインタビューをしたあと、ローズはトッテナムからの退団が噂され続けている。
彼は今回トッテナムが行ったアジアでのプレシーズンツアーでメンバーに入らなかった。すでにアトレティコ・マドリーへの移籍が決まったキーラン・トリッピアとともに。したがって、クラブは彼の放出を考えていることは間違いない。
ローズはまだ去就が確定しないが、パリ・サンジェルマンやユヴェントスが獲得に動いているという。
ギャレス・ベイル(レアル・マドリー)
2018-19シーズンの失望から立ち直ろうとしているレアル・マドリーは、多くの変化をチームにもたらすつもりだ。ジネディーヌ・ジダン監督はその計画の中にベイルを入れていない。
彼らの関係は辛辣な終わりに近づき、ジダンとベイルの代理人であるジョナサン・バーネットの間で口論も行われたという。
あまりにも高額な給与をもらっていることから現実的な行き先は中国だと言われてきたが、先日破談になったと伝えられた。マルコ・アセンシオの怪我があったことから、クラブ上層部が放出を嫌がったとのことだが…。
ハメス・ロドリゲス(レアル・マドリー)
レアル・マドリーの話を続ければ、このチームをオーバーホールするという考えは基本的に給与が高い有名選手を整理できるということでもあった。
バイエルン・ミュンヘンで2年のローンに出ていた彼は、買い取られずにレアル・マドリーに戻ってきた。カルロ・アンチェロッティ監督がナポリに引抜こうとしているという噂もあるが、レアル・マドリーは完全移籍を頑なに希望し、ナポリはローンを求めているため、平行線になっているようだ。
他にもアトレティコ・マドリーが関心を寄せているという話もある。ジネディーヌ・ジダン監督はベイル以上に彼のことを好んでいないようでもあり、すでにクラブに居場所は存在しないように見えるが。
ウィルフリード・ザハ(クリスタル・パレス)
ザハが幼い頃からのお気に入りであるアーセナルへの移籍を望んでいることは公然の秘密である。しかし、クリスタル・パレスが求めている額をアーセナルが支払えないことも、公然の秘密である。
他のクラブもザハに関心を寄せている。バイエルン・ミュンヘンやエヴァートン、ボルシア・ドルトムントも手を伸ばしているそうだ。
クリスタル・パレスはワンビサカをマンチェスター・ユナイテッドに売却したためザハを現金化する必要もないのかもしれないが、このまま残留したとなってもザハ自身のモチベーションは期待できないだろう。
マウロ・イカルディ(インテル)
アントニオ・コンテという男はそういうことを本当にやる。かつてはチェルシーでジエゴ・コスタを追放し、そのまま退団に追い込んだ。マウロ・イカルディもそうなりつつある。
昨季キャプテンを剥奪され、さらに謹慎処分まで課せられたイカルディ。選手としての能力とは関係なく、契約や妻兼代理人のワンダ・ナラの存在によってクラブから疎まれているようにしか見えない。
アジアツアーのメンバーに選ばれなかったイカルディ。もし「不満分子」と考えられているならば、もはやコンテの下では間違いなく再起のチャンスは与えられない。
ロメル・ルカク(マンチェスター・ユナイテッド)
ルカクがセリエAでのプレーを求めていることは誰もが知っていることであり、彼も隠したことはない。そして、インテルのアントニオ・コンテ監督が彼を求めていることも公然の秘密だ。
両者にとっていい取引になるはずだが、そこにはマウロ・イカルディが売れないという事実と、マンチェスター・ユナイテッドの希望額がかなり高いという2つの点が横たわる。
両チーム間での評価にかなり開きがあると伝えられるなか、どちらのクラブが折れるのか。もしユナイテッドに残るとしても、スールシャール監督は起用するだろうが、ラッシュフォードのサブという立場にルカク自身が納得するかどうか。
クリスティアン・エリクセン(トッテナム)
エリクセンがトッテナムを離れたいというコメントをしてから、1ヶ月以上が経過している。しかしその移籍先候補はどんどん少なくなっている。
レアル・マドリーはポール・ポグバに熱心であり、マンチェスター・ユナイテッドはセンターバックの補強に集中している。アトレティコ・マドリーはまだ関心を維持しているが、スペインに馴染んでいるハメス・ロドリゲスの方を好む。
トッテナムは彼が売れればジョバニ・ロ・セルソを獲得したいと考えているそうだが、プレミア開幕まではもう10日あまりしかない。
ハリー・マグワイア(レスター・シティ)
マンチェスター・ユナイテッドは今夏メンバーの大幅なアップデートをしようとしていたように見えたが、まだやってきたのはアーロン・ワンビサカとダニエル・ジェームズだけだ。
フィル・ジョーンズとクリス・スモーリングを置き換える選手としてハリー・マグワイアの獲得を狙っていることは広く伝えられているが、移籍金の問題で交渉は頓挫している。
幸いにしてレスター・シティはもし彼が売れなくてもチームの一員として手厚く扱ってくれるだろうし、マグワイアもそれで喚くタイプではない。とはいえ、ビジネスを考えれば今こそ「売りどき」である。