ゲーリーワームの基本「5inスリムヤマセンコーの使い方【ゲーリーつり部でシャキーン!!】

アングラーの技量を問わず、バスとの出会いを確約してくれる心強い味方、我らがゲーリーワーム。そのさまざまなラインナップを、もっともっと有効活用するために、ゲーリーファミリーのそうそうたる面々が基本からシークレットまでをルアマガプラス読者に公開しちゃいます!! 

教えてくれるのは勿論、ゲーリー総帥のこの方!

河辺裕和(かわべ・ひろかず)さん

黎明期からトーナメントの世界に身を置き、今なお変わらない情熱でバスフィッシング道を極めんと突き進むレジェンドアングラー。グラブをバズベイトのように水面でトレースするメソッド“グラビンバズ”を編み出し、世に広めたのはあまりにも有名だ。ゲーリーインターナショナル代表。

7月の“推しゲー”「5インチスリムヤマセンコー」

実はでき損ないのルアーだった!?

2000年代初頭だったかな…このルアーは元々アメリカのゲーリー・ヤマモト・カスタムベイツ本社が、当時米国で流行りはじめたシェイキーヘッドリグで使うために開発したものであります。しかしいざ市場に出回ったものの、シェイキーヘッドリグに使うにはヘッド部分が細く、ジグヘッドのコイルが上手く挿せない、千切れやすい等の弊害が生じてしまったため、すぐにヘッドの太いプロセンコーを開発し直した、いわばでき損ないのルアーだったのです

上が5インチスリムヤマセンコー、下がプロセンコー。

プロセンコーを開発する際に、5インチスリムヤマセンコーと同じテールデザインで良いか? との質問がアメリカ本社から私に届き、同じではなく“縦”のリグセッティングに特化したピンテールのほうが良いと返答した記憶があります。そうすることによって“横”のスリムヤマセンコーと明確な使い分けができるようになるからです。その後、プロセンコーはネコリグに特化したルアーとして素晴らしい経歴を積むことになるのですが、それについてはまたの機会に。

5インチスリムヤマセンコーは“横”、つまりワッキースタイルでセットした際のアクションに秀でています。私自身、このルアーのジグヘッドワッキーリグを試合で用い、ポストスポーン期の旧吉野川でJBトップ50戦を優勝させてもらった思い出深いルアーのひとつ。もちろん今でも現役バリバリで活躍してくれています。

コチラはゲーリーファミリーの一員でもある青木大介さんのジグヘッドワッキー。トーナメントや弊誌ルアーマガジンの陸王など数々の場面で釣果をもたらしてきたウィニングリグでもある。

“横”の5インチスリムヤマセンコー、言い換えればこれはフォールと誘いのルアーであり、水中に落として観察してみればその理由がお分かりいただけるでしょう。テール側とヘッド側のテーパーの違いが生み出す2種類の動きと波動はノーシンカーワッキーにおいても絶妙です

ジグヘッドワッキーで使う場合、私は1/20オンスのジグヘッドから試していくと決めています。この重さはほとんどお約束になっていて、バスから回答が得られなければウエイトを軽くしたりノーシンカーにする、あるいは風が強ければ逆に重くしたりと変化させていきます。自分なりの重さの基準があるとバイトまで遠回りせずに済むのですべてのリグでお薦めです。

コチラはジグヘッドワッキーでのアクション動画⇩⇩

ポスト~アフタースポーン期は消波ブロックも狙いめ。ただし、根がかる可能性が高いのでご注意を。横方向ではなく、縦のロッドワークでていねいに対応すると回避しやすいですよ。

フォールはストラクチャーにタイトにフリーに落としていけばよいだけなのでとっても簡単。そしてジグヘッドワッキーの肝は、リグの構造と5インチスリムヤマセンコーならではのボディのしなりとレスポンスの良さを生かした横方向への誘いにもあり、ボトムから離れないようにラインのたるみを利用した、いわゆるスラックシェイクで誘っていきます。

ラインは張りすぎず、適度のスラックを出してシェイク!

ジグヘッドワッキーを使っていて気づいたのは、ジグヘッドのフックシャンクが長くなるほどバイトが出にくくなるということ。だから最近はジグヘッドを用いず、にゃん玉シンカーをぶら下げて、ガード付きマスバリをちょん掛けするようにしています。

別名『にゃん玉ワッキー』、コレ効きます。

にゃん玉シンカー(ゲーリーヤマモト)
5インチスリムヤマセンコー+にゃん玉シンカー(ともにゲーリーヤマモト)

フォールもミドストもボトム狙いでも、とにかく大切なのはフックポジション、ワームが水平になる箇所にセット。具体的には鉢巻部分の後ろ側のリブとの境目がおよそそのポジションです。

ノーシンカー&にゃん玉ワッキーのアクション動画はコチラ⇩⇩

にゃん玉シンカーの解説コチラ⇩⇩

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