海外旅行で役立つ時間英会話
海外へ行くと空港や飛行機、電車のプラットホームなどで、出発時刻や到着時刻の案内を耳にしたことがあると思います。
でも、聞いただけでは分からなかったりすることも。
実は、私たちが学校で習う英会話とネイティブが使う英会話には時間の表現の仕方にかなりの違いがあるもの。
今回は知ってそうであまり知られていない”時間”に関しての英語表現を機内秘話も交えてお届けします。
「到着予定時刻は5,10,2,3……?!”」とある日の機内アナウンス
私達外資系エアラインCAの重要なタスクの一つに、機長や客室責任者の機内アナウンスを間髪いれずに分かりやすい日本語に訳してアナウンスするというものがあります。
といっても、大抵の場合はアナウンスブックというマニュアルに沿ってアナウンスをすれば良いのですが、一際注意をしてメモを片手に英語のアナウンスに耳を傾ければならない瞬間があります。
それが、機長によるご挨拶のアナウンス・キャプテンアナウンスです。
飛行経路や到着予定時刻、到着地の天候など、フライト毎に変化する内容を一字一句間違えずに正確に日本語に訳さねばなりません。
とある日のキャプテンアナウンスで、「Our estimated arrival time today is 5,10,2,3……」という放送が入りました。
一瞬考えてしまいました。
聞こえたまま日本語に訳すと、「本日の到着予定時刻は5、10、2、3時です。」
これでは意味不明ですよね?
では、機長はいったい到着予定時刻を何時何分と言っていたのでしょうか?
ネイティブが使う時間の表現方法
まず、時間を尋ねるとき、中学校で「What time is it now?」と習ったことを覚えていますか?
もちろん間違いではないのですが、この表現ですと、少し唐突でカジュアルなニュアンスになってしまいます。
初めてお逢いする方に時間を尋ねるときに適した表現は、「Do you have the time?」になります。
これを「お時間ありますか?」ととらえてしまいそうになりますが、ここでのthe timeは“みんなが知っているその時間“というニュアンスで、「(もし、時計を持っていましたら)時間を教えていただけませんか?」というより丁寧な表現になります。
時間を聞かれた時の返答の仕方の正解は?
pastを使う
“~時~分過ぎ”というニュアンスでten past twelve(12:10) のように使います。
他にも、quarter past five (5:15)という表現もよく聞きます。
ここでのquarterは1時間の4分の1という表現です。
half past two (2:30) の場合、このhalfは1時間の半分というニュアンスになります。
toを使う
もう一つ、時間を表す表現として、“~時まで~分”といった意味でten to ten(9:50)のように表現することもできます。
これはあくまでも、“あと少し”で~時という意味合いになるので、あまり大きな数字は使いません。
キャプテンは何と言ったのか!?
それでは、キャプテンが何と言ったのか、種あかしです!
「Our estimated arrival time today is 5,10,2,3……」、正しくは「Our estimated arrival time today is 5,10 to 3.」のこと。
つまり、3時までに5分か10分くらいの時間に到着しますよ、とのことです。
「本日の到着予定時刻は2時50分から55分を予定しております。」と訳すのが正解でした。
夏休みの海外旅行で時間英会話を活用!
夏休みで海外旅行にお出かけの方も多いはず。
ぜひ、ご旅行の際に「使える時間英会話」を活用してみてくださいね。
“Have a safe and enjoyable trip!安全で楽しいご旅行を!”