〝琉球のライアン〟後輩にエール 甲子園で8強以上を 14年夏沖尚エースの山城大智さん

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 2014年以来となる全国高校野球選手権大会への出場を決めた沖縄尚学。選手たちに沖尚へ進学した理由を尋ねると、少年時代に憧れた先輩の名がよく挙がる。5年前、エースとしてチームを夏の甲子園8強に導いた右腕、山城大智さん(22)=亜細亜大出―トヨタ自動車=だ。自身の代以来となる聖地への挑戦権を手にした後輩たちに「自分たちを超えていけるよう頑張ってほしい」と熱いエールを送る。

 顔の前まで左足を振り上げるダイナミックな投球フォーム、当時最速146キロを誇った力強い直球―。米大リーグの名投手ノーラン・ライアンをほうふつとさせる豪快な投げ方から付いたあだ名は「琉球のライアン」。高2の夏から3季連続で甲子園の土を踏み、強打者を真っ向勝負で次々と三振に打ち取る姿は、沖縄の野球少年たちを魅了した。

 「山城さんに憧れて沖尚への進学を決めた」と語るのは3年の水谷留佳主将。「テレビで見ていて本当にかっこよかった」と目を輝かせる。今の目標は先輩たちの成績を超えること。「(沖尚は)夏は8強が最高。それを超えて優勝したい」と意気込む。

 沖縄大会準決勝と決勝をスマートフォンで観戦したという山城さんは「打撃の破壊力がある。投手がしっかり抑えれば、全国でも通用する」と太鼓判を押す。気になる選手は決勝で好投した2年の永山蒼投手だ。自身と同じで2年夏の県大会で突如頭角を現した。「彼が夏のキーマンだと思う。若い力が頑張れば勢いがつく」と活躍を期待する。

 自身は今春、社会人野球の名門、トヨタ自動車硬式野球部に入部した。しかしけがと手術のため春先から投げられず、準優勝した7月の都市対抗野球はベンチ入りできなかった。そんな中で舞い込んだ母校の吉報。「後輩の活躍はとても刺激になっている。来年は自分が投げて優勝したい」と前を向く。

 甲子園の印象を「初めてマウンドに立った時は心が躍った。ピンチやチャンスになる度に地響きのような声援がある」と振り返り「あの舞台を楽しんでほしい」と後輩を激励した。

 (長嶺真輝)