結核予防へ寄付型自販機 長与に県内第一号

結核予防の寄付型自販機の設置に感謝の言葉を述べる西山会長(左)=長与町

 飲料の売り上げの一部を結核予防の活動に役立てる寄付型の自動販売機が、西彼長与町社会福祉協議会が運営する町老人福祉センター(嬉里郷)に設置された。結核予防での設置は長崎県内初という。29日、同自販機が関係者に披露された。
 設置されたのはジャパン福岡・ペプシコーラ販売グループの自販機。同グループから町社協に支払われる設置手数料のうち、売り上げの約5%に当たる金額が公益財団法人結核予防会へ寄付される。同予防会によると、長崎県での設置は1台目、九州では12台目。
 設置に関しては、日ごろから結核予防の募金活動に取り組んでいる県地域婦人団体連絡協議会(西山智子会長)が昨年から県内への導入を呼び掛けていた。
 西山会長は「結核は昔の病気ではなく、今も世界でまん延している。今回を機に県内でも設置が広がってほしい」などと感謝の言葉を述べた。趣旨に賛同し設置を決めた町社協の帯田由寿事務局長は「社会貢献として、病気予防の一助となれば」と話した。
 厚労省の調査によると、長崎県の結核罹患(りかん)率(2017年)は大阪府に次いで高く、人口10万人当たり16.8人の全国ワースト2位。

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