対馬で自律走行バスの公道実証実験 3、4日に一般向け試乗会

自動運転で走りだしたバス=対馬市厳原町

 長崎県対馬市は1日、市内で今月実施する自律走行バスの公道実証実験を前に、明治大が設立した自動運転社会総合研究所(東京)、ソフトバンク子会社のSBドライブ(同)と3者で研究契約書を締結した。実証実験の一環で、3、4日の対馬厳原港まつり中、会場近くの臨港道路で一般向け試乗会(無料)がある。
 自律走行バスは、フランス製「ARUMA(アルマ)」(定員9人)を使用。衛星利用測位システム(GPS)で自車の位置を把握し、レーダーで障害物を把握する。高齢化や人手不足に悩む離島などでの活用が期待されており、実証実験で利用者のニーズなどを検証する。
 実証実験では緊急時に手動運転に切り替える運転手、安全を確認する保安要員も同乗。運行状況はSBドライブが開発した遠隔監視システムでモニターする。
 1日は厳原町の臨港道路で試乗会もあり、比田勝尚喜市長ら約30人が参加。比田勝市長は「スムーズな走行だった。対馬は急速に高齢化や人口減少が進んでいる。この技術を交通弱者対策に生かせたら」と話した。

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