平和の願い込めた現代アート 8+9展 長崎県美術館

多彩な現代アート作品が並ぶ会場=長崎市、県美術館

 国内外の美術作家らの現代アート作品を並べた国際平和交流展「8+9 2019~ナガサキの地でアートを考えるI~」が、長崎市出島町の県美術館県民ギャラリーで開かれている。4日まで。入場無料。
 現代美術家で長崎大名誉教授の井川惺亮さんの教え子らでつくる美術グループ「RING ART(リングアート)」が主催。県内外、ポルトガル、ブラジル、中国、韓国から出品のあった約100点が並んでいる。大学の美術教授、アーティストらの創造的な作品などのほか、子どもたちが描いた似顔絵も。6月に90歳で亡くなった同市の被爆者、川口和男さんが平和の願いを込めて描いた絵画8点も展示している。
 リングアートの波多野慎二さん(55)は「作品が共鳴し合っていて面白い。アートを通して原爆の記憶などを残す機会にしてほしい」と話した。
 3日午後2時から同会場で、同市の画家で被爆者の一瀬比郎さんらが出演するシンポジウム、美術史家の宮田徹也氏(嵯峨美術大客員教授)の講演会がある。また同会場では、爆心地公園の「ナガサキ誓いの火」灯火台モニュメントに折り鶴を飾る9日の関連イベントに向けた折り鶴作りのワークショップも4日午後2時~3時半にある。
 問い合わせはリングアート事務局(電090.9573.8370)。

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