大狩部駅1・日高本線の駅01【50代から始めた鉄道趣味】その53

※2014年3月撮影

日高本線は、北海道の苫小牧駅から様似駅までの146.5kmを結ぶ全線単線非電化の路線です。地方交通線ですが何故か本線。留萌本線と似た感じですかね。

海際ギリギリ、波を被る様な場所を走りますし、日高地方独特の競走馬の牧場が広がる車窓の素晴らしい路線です。

御存知の様に2015年1月の低気圧による高波で日高本線に土砂流出が発生。鵡川駅から先、様似駅までが鉄道は不通で代行バスが運行されています。

鉄道の復旧については概ね断念された様ですが沿線自治体の歩調が揃わないので予断は許せない状況です。個人的には復旧を願っています。

今回、2019年6月に日高本線の休止区間をレンタカーで回ってきました。・・・と言っても鵡川〜様似間は往復230km以上あって、1日で全ての駅を回って撮影することは時間的に不可能です。そこで今回は被災の中心になった大狩部駅を出発点にして様似駅まで行ってきました。残る駅はとりあえず宿題です。

朝8時に苫小牧でレンタカーをピックアップして、日高道で大狩部の手前まで距離で言えば80kmくらい走ってきました。日高道、無料なのは有り難いのですがトイレ(PA)が皆無で参りました。大狩部駅到着は9時半くらいだったかな。

実は、初めて鉄道で大狩部駅に来た時にスゴク強い印象を受けたのです。これは、2014年(平成26年)3月に日高本線で様似を往復した際に撮った写真です。小雪混じりの前面展望で大狩部駅、奥が様似方面。線路のすぐ脇を太平洋が洗っています。現場では「息をのみ」ました。

※2014年3月撮影

実際にこの駅の前後で大波によって線路が被災しています。上の写真で駅の100mほど先の部分、現在の様子です。写真は特記ない限り2019年6月撮影です。

2014年(平成26年)3月に戻って、曇ったガラスを手で拭ったので見難いのですが、大狩部の駅名標と待合室が写っています。小雪が舞う中、小さなお婆さんが一人降りていきました。マジで家まで無事に帰れるか、心配になってしまう様な悪天候。

※2014年3月撮影

これは、ホームからなので微妙に寄っていますが、レンタカーで行った際のほぼ同ポジションの写真。運行休止から3年経ちますが、駅名標が何故か新しくなっていて綺麗です。日高本線休止区間の廃止転換を主張するJR北海道ですが、何を考えているのか、謎です。

と言ふ理由で、駅巡りは大狩部駅からスタートします。大狩部駅には左上の国道235号線から直接斜めに入る方法もありますが、並行する道に国道の下を抜ける人道トンネルがあります。写真ではちょっと分かりません。

後から大きなバスに抜かれて吃驚。しかも眼の前で停まりました。

日高本線JR代行バスでした。大軽部駅に停まったのですね。乗っている乗客はいません。乗降もありません。

バスが出発すると人道トンネルと代行バスの駅名標が見えました。海が見える!

人道を抜けると眼の前は海。待合室のブロック小屋が荒涼とした佇まい。

大狩部駅ホームは階段の下です。では次回!

(写真・記事/住田至朗)

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