完全養殖のクロマグロ稚魚、青森の水族館で展示へ 佐伯から陸送【大分県】

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完全養殖したクロマグロの稚魚(日本水産中央研究所大分海洋研究センター提供)

 佐伯市鶴見の日本水産(ニッスイ)中央研究所大分海洋研究センターで完全養殖したクロマグロの稚魚が、青森市の青森県営浅虫(あさむし)水族館で展示されることになった。約3千匹を載せたトラックが6日、佐伯を出発し、青森まで約1900キロの陸路を2日がかりで運ぶ。同館によると、完全養殖のクロマグロの展示は国内の水族館で初めて。「長旅に耐え、無事に到着してほしい」と願っている。

 青森県は特産の「大間まぐろ」が有名。同館によると、津軽海峡で水揚げした成体を飼育するだけの設備はなく、これまでマグロの展示は実現できなかった。「県民にマグロを身近に感じてもらい、観光客にもPRしよう」と稚魚の展示を計画。太田守信館長(60)の知人のつてで、ニッスイから無償提供を受けることが決まった。

 さまざまな魚種の養殖研究を手掛ける同センターは、クロマグロの卵をふ化させて育て、再び産卵させる―という過程を全て人工的にしている。

 今回、送り出す稚魚は生後約40日で体長5~10センチ。6日朝、活魚専用のトラックに載せて出発し、7日夜に水族館に着く見込み。

 同館によると、稚魚は光や音に敏感。陸送中はできる限りストレスを減らし、餌を与えながら運ぶという。

 イルカ用の円形水槽(直径12メートル、水深3メートル)に搬入し、10日以降に一般公開する予定。

 広報担当の我満(がまん)理沙さん(28)は「生態などを研究しながら、手探りで飼育にも挑戦したい」と話した。