スペイン北部のバスク地方で、8月3日に第39回クラシカ・サンセバスティアン(UCIワールドツアー)が開催され、ベルギーのレムコ・エベネプール(ドゥクーニンク・クイックステップ)が独走で逃げ切って初優勝し、プロデビュー1年目で初出場したUCIワールドツアーのクラシックタイトルを獲得してしまった。
追走グループは38秒遅れでゴールし、ゴールスプリントでベルギーのグレッグ・バンアーベルマート(CCCチーム)が2位に入り、スイスのマルク・ヒルシ(チームサンウェブ)が3位に入った。
今年のクラシカ・サンセバスティアンは7つの峠を越えたが、エベネプールは6つ目のメンディソロツ峠(カテゴリー2)で一度集団から遅れてしまった。しかし、彼は下りで集団に追いつき、それから間もなくしてゴールまで残り20km地点でトムス・スクインス(トレック・セガフレード)と一緒にアタックした。
2人は45秒差を付けて最後のムルギル・トントラ峠(カテゴリー2)に到着。ここでスクインスは力尽き、エベネプールは残り8.6kmで一人になった。その後方では、世界チャンピオンのアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)やバンアーベルマートらが追い上げを開始していた。
しかし、エベネプールは40秒差を保ったままムルギル・トントラ峠の頂上を越え、そのまま逃げ切ってしまった。ゴールに到着したエベネプールは信じられないというゼスチャーを見せ、ゴール後には歓喜でむせび泣いていた。
■初出場したクラシカ・サンセバスティアンを独走で逃げ切ったエベネプールのコメント
「起こったことが本当に信じられない。これは期待していなかった。信じられないよ! このレースで勝つのはボクの夢の1つで、今ボクはそれを初出場で達成した。ただ素晴らしいとしか言えない。
最後から2つ目の上り坂(メンディソロツ峠)の前の狭い道で、ボクは位置取りを失い、それで遅れてしまったんだ。でも、ダウンヒルでボクはものすごくスピードを上げて、何とか戻った。それからボクはアタックしようと決めた。だからボクは最後の上り坂で前に居て、(チームメートの)マスを助けることができた。
ところが、ボクたちはエンジン全開で行き、(最後の)坂のふもとで大きなアドバンテージを持っていた。だからボクは先に進み続け、マスは後方で動きを阻止する素晴らしい仕事をしてくれたんだ。
ボクは経験を積むためにここに来たが、全く突然に、残り20kmを切ってから、勝利の為に戦っていた。最後の3~4kmは涙が止まらず、とても感動的だった。これはボクの競技キャリアで大きく重要に瞬間の1つになるだろうと気がついたからだ」
第39回クラシカ・サンセバスティアン結果
[8月3日/UCIワールドツアー/スペイン/227.3km]
1. EVENEPOEL Remco (DECEUNINCK - QUICK - STEP / BEL) 5:44:27
2. VAN AVERMAET Greg (CCC TEAM / BEL) +38
3. HIRSCHI Marc (TEAM SUNWEB / SUI) +38
4. IZAGIRRE INSAUSTI Gorka (ASTANA PRO TEAM / ESP) +38
5. MOLLEMA Bauke (TREK - SEGAFREDO / NED) +38
6. KONRAD Patrick (BORA - HANSGROHE / AUT) +38
7. VANENDERT Jelle (LOTTO SOUDAL / BEL) +38
8. MAS NICOLAU Enric (DECEUNINCK - QUICK - STEP / ESP) +38
9. WOODS Michael (EF EDUCATION FIRST / CAN) +38
10. VALVERDE Alejandro (MOVISTAR TEAM / ESP) +38
( レース公式サイト )