田園に涼を演出する手作りの水車 岡山・倉安川で水しぶき上げ回る

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農家手作りの水車。炎天下の田園地帯で涼を演出している=岡山市東区吉井

 岡山市東区吉井の倉安川で、地元の農家が40年余り前に設置した手作り水車が今夏も活躍している。ゆったりと回りながら水しぶきを上げ、炎天下の田園地帯で涼しげな雰囲気を演出している。

 水車は3基あり、直径約2.5~1.8メートル。ポンプの燃料費を節約し、懐かしい光景を取り戻そうと1976年、農家有志が鉄の板やパイプなどで作り、それぞれ田の脇に備え付けた。

 かつて8基あったという水車は農家が高齢化し米作りから離れるにつれて減ったが、今年も6月下旬から稼働。岡山市で最高気温が35度を超す猛暑日が続く中、筒に入った水が涼感を漂わせながら受け皿に落ち、管を通って青々とした田に流れ込んでいる。9月下旬まで回り続けるという。

 父親から引き継ぎ、1基を管理する近くの難波敏明さん(63)は2003年、腐食しやすい鉄からステンレス製に変えて維持している。「環境に優しく、先人の知恵が詰まった水車を後世に伝えていきたい」と話す。