来館者に“幸せの一服” 長崎原爆資料館で茶会

原爆犠牲者にお茶をささげた茶会=長崎原爆資料館いこいの広場

 「長崎平和祈念茶会」が4日、長崎市平野町の長崎原爆資料館で開かれた。昨年に続き2回目で、茶道を通じて平和を発信していく取り組み。多くの観光客らが折り鶴などの描かれた茶わんで、平和をかみしめながら“幸せの一服”を味わった。
 茶道裏千家淡交会長崎支部(澤山精一郎支部長)主催。最初に供茶式(くちゃしき)があり、同支部の会員ら約100人が出席。同支部の高木宗郁幹事長がお茶をたて、原爆の犠牲者にささげた。その後、来館者の前で会員がお点前を披露。カステラとお茶を振る舞った。外国人の姿も目立ち、日本文化に興味津々の様子だった。
 澤山支部長は「被爆地である長崎は、平和への祈りと発信力はどこにも負けない。海外で茶道への関心は高い。今後も茶会を継続し、茶道を通じ、世界に平和を発信していきたい」と話した。

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