共同通信が京アニ放火殺人の遺族へ呼びかけ 「人の死をメシウマ」や「いや好感が持てる」と大論争に発展中

画像はツイッターより

共同通信社大阪社会部が京都アニメーション放火殺人事件の遺族に対し『犠牲者のみなさんの本当の想いを私たちに伝えさせていただけないでしょうか』とTwitterで呼びかけました。

「人の死をメシウマにしようとすんな」といった非難の声が上がる一方で、「無理やり取材に行ってるわけではないなら責めるような話ではないのでは」といった意見もあり、物議を呼ぶ事態となっています。

京都市伏見区で発生したアニメ制作会社・京都アニメーション放火殺人事件。

その犠牲者の実名報道の自粛や遺族への取材自粛を京都アニメーションが要請していましたが、8月2日には犠牲者のうち10人の氏名が公表されました。
そんな中で、共同通信社大阪社会部が『京都アニメーションの事件でお亡くなりになった方のご家族や親友の皆様へ』とツイートし、その内容が物議を醸しています。

その内容は、今回の放火事件で犠牲者となった方たちの『お一人お一人がどんな風に夢を抱いて、これまでの人生でどのように努力をして京都アニメーションにたどり着いたのか。そこでどのような思いで仕事をされていたのか』ということを伝えるために『ご親族や本当に仲が良かった親友のあなたにこそ、無理のない範囲でお話を聞かせていただきたいのです』『犠牲者のみなさんの本当の想いを私たちに伝えさせていただけないでしょうか』といった事を呼びかけるものでした。

この共同通信社のツイートは瞬く間に拡散され、

「根掘り葉掘り取材してお涙頂戴の視聴率と読者稼ぎするわけか。共同通信サイテーだな」
「取材は控えてくれと要望出している京都アニメーションには喧嘩を売っているよな。お話しを聞かせてくれなかったご遺族の門柱は一軒ずつ蹴飛ばすつもりかね」
「胸糞すぎてヤバい 人の死をメシウマにしようとすんな 本当に同じ人間として悲しくなるわ。」
「京アニが取材自粛をお願いしてるのに、なんであんなの公に出すの。聞こえのいい言葉つら並べてるけど、記事にしたいのがあけすけじゃん。だからマスゴミ言われるんだよ、クソすぎる」

といった非難が殺到しました。

しかし、その一方で、

「“取材出来るようになったら、故人の事を伝えたい人だけ連絡ちょうだい”ってだけの話では? 少なくとも直接の取材じゃなくて、ツイッターで間接的に募集してるのは好感持てる。この裏で連絡下さいって戸別訪問とか電凸とかしてたらドン引きだけど」
「共同通信自体が無理やり取材に行ってるわけではないなら責めるような話ではないのでは…」
「私ら遺族じゃない人間が勝手に遺族の気持ちを推し量って否定するより、もし遺族が希望するなら強制でない選択肢があるってことも大事だと思う」
「あちこち嗅ぎ回るのを無期限自粛しているのなら、それなりに誠実な試みかもしれない」
「なんにせよ、有無を言わせず押しかけてた時代に比べれば人に頭を下げることは覚えられたんだなあ、進歩したんだなあと思うね」

といった声もあがっており、議論を呼ぶ事態になっています。

まだ悲しみの癒えない中で、こうした呼びかけは時期尚早であり無神経と非難が殺到するのは当然の事かと思います。しかし、遺族の元へ押しかけ行き過ぎた取材をするよりは、幾分かマシな試みなのかもしれません。(文◎絹田たぬき)

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