東芝メモリ株式会社:SSD向けのキーバリューデータベースアプリケーションの最適化について

アプリケーション起因のライトアンプリフィケーションによるデータ更新回数を低減するTRocksDBプラットフォーム

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝メモリ株式会社の子会社である東芝メモリアメリカ社は、新しい高性能キーバリューデータベースプラットフォーム(TRocksDB)を開発しました。これは オープンソースのRocksDBをSSDの特性に合わせて最適化し、アプリケーション起因のライトアンプリフィケーション(WA)によるデータ更新回数を低減するものです。TRocksDB関連の展示を米国サンタクララで8月6日から8日(現地時間)に開催される「フラッシュメモリサミット2019」のブース#307で行います。

従来の RocksDBプラットフォームでは、データをLog-Structured Merge-Tree (LSM tree) 形式で格納するため、データベースのレベルごとにデータ書き換えが生じ、ライトアンプリフィケーションは21倍以上になることがあり、アプリケーションの性能低下やSSDの製品寿命の短縮につながりました。

TRocksDBはバリューとキーを別々のファイルに格納する新しいアーキテクチャを採用しました。これによりデータベースの参照速度と効率を向上させるとともに、バリューの再配置を行わないためライトアンプリフィケーションが減ることでSSDの性能の最適化が期待されます。特にバリューがキーより大幅に大きい場合、TRocksDBプラットフォームではライトアンプリフィケーションが削減でき、SSDの利用範囲を広げ、寿命の大幅な延長が期待されます。

TRocksDBに含まれるサーバソフトウェアはApache License, Version 2.0 で近日中にオープンソースとして公開する予定です。TRocksDBは現時点でRocksDBが動作する多くのLinuxハードウェアで動作します。今後もオープンソースソフトウェア(OSS)コミュニティの一員として、TRocksDBによってストレージ分野におけるイノベーションの一翼を担ってまいります。

当社は、今後も進歩を続けるデータセンタやエンタープライズサーバ等におけるフラッシュメモリによるイノベーションでリーダシップを発揮してまいります。

__[1] RocksDB
__分散ファイルシステム\(Ceph\)やデータベースマネージメントシステム\(MySQLなど\)の下位層として多く利用されているキーバリューを格納する高性能データベース

__[2] ライトアンプリフィケーション \(WA: Write Amplification\)
__フラッシュメモリに記録するデータ量より、書き込み動作の際に、書き込むデータ量が増加すること。

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