石木ダム問題 関心持つべき 5市町議員が現地訪問

付け替え道路工事現場を視察する議員ら=川棚町

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム問題について考えようと5市町の議員有志7人が5日、建設予定地の川原(こうばる)地区を訪れ、反対住民らと意見を交わした。今後も県内各市町の議員に呼び掛け、ダム問題を学ぶ超党派の議員連盟発足を目指す。
 石木ダムを巡っては、土地収用法に基づき、反対地権者13世帯の宅地を含む全ての未買収地が9月に強制収用(所有権移転)される見通し。こうした中、直接関わりがある佐世保市や川棚町以外の議員も現状を知る必要があると大村、平戸、東彼波佐見、東彼杵、西彼長与各市町の議員有志が集まった。
 地権者で川棚町議の炭谷猛氏が現地を案内。ダムに水没する県道の付け替え道路の工事現場や堰堤(えんてい)の建設予定地などを見て回った。川原公民館では住民や支援者に反対運動や訴訟の経過について聞いた。
 東彼杵町議の森敏則氏は「隣町の議員として、もっと早く関心を持つべきだったと反省している」、波佐見町議の城後光氏は「賛成、反対以前にダム問題を知らない議員が多い。議員が現場を訪れ、学ぶ機会を定期的につくりたい」と話した。

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