4勝目で頭ひとつ抜け出たタナク「今回は完璧。ドイツも同じアプローチで戦うつもり」/2019WRC第9戦フィンランド デイ4後コメント

 WRC世界ラリー選手権第9戦フィンランドは8月4日、競技4日目のSS20~23が行われ、総合首位で最終日に臨んだオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が後続を振り切って優勝。自身今季4勝目を挙げるとともに所属するTOYOTA GAZOO Racing WRTの“ホームイベント”で、チームにラリー・フィンランド3連覇をもたらした。

■トヨタ

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ4総合優勝

「優勝を飾り最高の気分だ。フィンランドで好結果を残すことは、両選手権にとって非常に重要だった」

「シーズン後半戦の初戦であるこのラリーの結果は、完璧だといえるだろう。チーム全体が勢いに乗ったので、この後も攻め続けなければならないね」

「今日の最初の3本のステージではクリーンな走りを心がけたけど、最後のパワーステージではプッシュした」

「そのSS23では、ミスをすることなくクリーンな走りで良いタイムを狙い、最大ポイントを獲得することができた。次のドイツも今回と同じアプローチで戦うつもりだ」

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)

●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ4総合3番手

「ラリー・フィンランドで表彰台に復帰することができて、とてもうれしく思う。最後に表彰台に立ったのは約9カ月前だったので、本当に長く感じたよ」

「2位フィニッシュの可能性もあったと思いますが、今回はリスクを冒さないほうが賢明だと判断したんだ。この後のことを考えると、自分にとってだけでなく、チームにとってもポイント獲得が非常に重要だったからね」

「今日は、昨日の午後よりもリラックスして走れたし、速さもあった。今日の結果により、この後のラリーでも表彰台争いができるという自信を持つことができたよ」

母国フィンランドで2019年初の表彰台を獲得したヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)

●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/リタイア

「再出走を果たし、今日は出走順が良くなかったので、無理な走りをするつもりはなかった。しかし、最終ステージのひとつ前でミスを冒し、自分自身に腹が立っている」

「長い左コーナーでクルマがドリフトした際、少しためらいがありアクセルペダルを少し戻したところ、クルマが予想以上にイン側に巻き込んでしまった。そして、草のなかにあった大きな石に当たってしまったんだ」

「当然、このような厳しい週末は望んでいなかったし、次のドイツまでに立ち直らなければならないと考えている」

クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)
ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)

■ヒュンダイ・モータースポーツ

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ4総合6番手

「今週末は持てるものすべてを注いだ。ポジティブな面に目を向けることが重要だ」

「両チャンピオンシップのために、パワーステージでの4ポイントを含む重要なポイントを獲得できた。これ以上のことはできなかっただろう」

「マシンは高速のグラベルコンディションで改善をみせたから、それが励みになったね」

「このラリーに向けたテストはベストなものにはならなかったし、金曜日は正しいフィーリングを得るのに苦戦した。そうしたことが週末に影響したんだ」

ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

●クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ4総合7番手

「素晴らしいラリーになったと言っておかなければね。このレベルのラリーに戻るチャンスを得たことは本当に特別なことだし、それを可能にしてくれたすべての人たちに深く感謝している」

「ヒュンダイ・モータースポーツチームの一員でいることを本当に楽しんでいるし、走行中もすぐに落ち着くことができた。今週末にやらなければならない仕事は分かっていたし、それをやり遂げることができたと思っている」

「チームのチャンピオンシップへの取り組みの一翼を担うことができたことは、本当に名誉なことだよ」

クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)

●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ4総合4番手

「表彰台に手が届かなかったとはいえ、4位という順位は僕にとって大きな意味を持っている。ラリーの大半でセバスチャン(・オジエ)と信じられないくらいの接戦だった。最後の最後までコンマ1秒のレベルで戦ったんだ」

「ありがたいことに、走行中は戦い抜くためのスピードとパフォーマンスを発揮し、自信を持つことができた。過去には厳しいラリーとなっていたから今週末、突破口を開くことができたのは素晴らしいことだよ」

「マシンのフィーリングは週末の間ずっと良かったし、何度か競争力を示すタイムも出すことができた。これもヒュンダイ・モータースポーツチーム全体の数カ月におよぶ努力のおかげだ」

「具体的には、彼らはこのラリーに向けて、僕のドライビングの助けとなるいくつかのアップグレードを投入し、それが驚くほどの効果を発揮した。以前の自分にまた戻ったように感じられたよ!」

アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)
アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)
クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)

■Mスポーツ・フォード

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ4総合8番手

「フィンランドでのドライビングはいつでも楽しいものだけど、今週末はタイムを見てはイライラしていた」

「僕たちにはペースがあることは分かっていたけど、望んでいた週末とはならなかった。トップポジションに挑戦することもできなかったから、次のラリーまでにやらなければならない課題をたくさん抱えているんだ」

テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)

●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/リタイア

「あのステージ(リーヒマキ、SS21)ではペースノートが聞こえた気がしたんだ。そこで気を取られて、コースを読もうとしたが、急な左コーナーのブレーキングをミスしてしまった」

「避けようとしたけれど木にヒットして、タイヤが外れてしまった。残念な結果になったがエリオット(・エドモンドソン/コドライバー)と僕のふたりは無事だった。それが一番重要なことだよ」

ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)
テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)

■シトロエン・レーシング

●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/デイ4総合5番手

「僕たちにとってタフな週末だった。正直なところ、スタート時にはもっと高い期待を抱いていたんだ」

「いつものように、完全にすべてを注ぎ込んだ。(体調不良で)エネルギーに欠けていた土曜のステージは、状況を助けることにならなかったのは確かだ」

「今日は昨日よりも気分が良かったものの、残念ながらこれ以上のことはできなかったよ」

セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)

●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ4総合2番手

「チームの頑張りにとても満足している。厳しい状況にあったシーズン序盤で忍耐強く支援してくれた彼らに、この結果はふさわしいものだよ!」

「僕たちはこのラリーに向けて、ともに懸命にそして充分な作業をしてきた。そのためC3 WRCは、僕のドライビングスタイルでいっそう効果を発揮できるものになった。特にフロントのデフがね」

「それに、この週末はマシンを走行するうえで大きな自信を持てた。文字どおり走行中にやりたいことを何でもできるような感じだったよ!」

「シェイクダウンでの最初の走行から、良い状況にあると分かっていた。今は、このレベルのパフォーマンスを、残りのシーズンでも維持できることを期待している」

エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)
タナクと首位争いを展開し2位となったエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)

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