県高校商業研究大会で球磨中央が6連覇 温泉、焼酎を観光に生かす

第28回県高校生徒商業研究発表大会で優勝した球磨中央高の生徒たち=7月23日、熊本市西区

 商業を学ぶ県内の高校生が研究や実践の成果を披露する商業研究発表大会が7月23日、熊本市西区のくまもと森都心プラザであり、地域の特産品や施設のプロモーションについて研究した球磨中央高(錦町)が優勝した。

 球磨中央は6連覇。これまでは新商品開発による人吉球磨地域の活性化策を企画してきたが、今回は既存商品の売り上げ増や地域にある資源の新たな需要発掘を目指した。

 手書きポップ広告による販促は、物産館で実験。生産者などに関する物語を紹介したポップが効果的だったことなどを報告した。川上哲治記念球場(人吉市)の利用促進にも挑戦。全国のシニア野球チームを呼び込み、球場活用のほか、温泉や球磨焼酎を楽しんでもらうことで、宿泊を含めた観光需要を掘り超すプランを考案した。

 班長の情報処理科3年、石山史也さんは「コストがかかる商品開発ではなく、既存のもので活性化につなげたいと考えた。見る人の興味をかき立てるよう、感情を込めて発表した」と話していた。

 同大会は全日制・定時制の14校が出場。3~17人のチームで写真や動画、図解などをスクリーンに示しながら12分以内で発表した。大学や企業などの審査員6人が研究の着眼点、独創性、研究過程などを審査した。球磨中央は8月22、23日に宮崎市である九州大会に出場する。(平井智子)

 ほかの上位入賞は次の通り。▽2位 熊本商▽3位 国府▽特別賞 水俣(全日制)、甲佐

熊本日日新聞 2019年8月1日掲載

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